オペラ・エクスプレス

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【新刊紹介】名作オペラに酔う! : 音楽の友 編

音楽之友社からONTOMO MOOK / GRAND OPERA「名作オペラに酔う!」という本が発売になりました。とても読み応えがあります!
GRAND OPERA「名作オペラに酔う!」
音楽之友社から以前出版されていたGRAND OPERAの流れにある本ですが、ムックという事でオペラの基礎知識的な部分が充実しています。オペラ・ファンなら知っておきたい名作オペラ50選があげられており、モーツァルトからベルク、プッチーニまでの有名作品を、各作曲家に詳しいオペラ研究家、評論家達が解説しています。あらすじも含まれていますが、どちらかというと作品の理解に主眼を置いて書かれているようで、成り立ち、歴史的位置づけ、演奏の変遷、お勧めのCDやDVD、今後の上演予定などが網羅されています。オペラを観る前にその作品について一読出来ていいですね。登場人物相関図もあって分かりやすいです。長期保存しておきたい書籍(BOOK)的な内容です。

そして後半には雑誌(MAGAZINE)的な部分として各種インタビューがあります。これがとても面白かったです。

インタビューはリッカルド・ムーティ、アントニオ・パッパーノ、沼尻竜典、バルバラ・フリットリ、キャサリン・フォスター、ロバート・ディーン・スミス、上岡敏之、カスパー・ホルテン、広渡勲、眞峯紀一郎、準・メルクル。

ムーティ氏のインタビューは月刊誌『音楽の友』7・8月号記事の転載ですが、その他の記事はすべて初出です。中でも沼尻氏のリューベック歌劇場での仕事についての話、上岡氏のヴッパータール市歌劇場における劇場経営の話、そして今年来日公演がある英国ロイヤル・オペラのオペラ部門ディレクターであり、来日演目《ドン・ジョヴァンニ》の演出家でもあるホルテン氏のキャリアと演出ついての話、公演プロデューサーを経て近年は演出まで手がける広渡氏の仕事に対する姿勢の話、そして極めつけはバイロイト祝祭音楽祭に31年間参加しているヴァイオリン奏者、眞峯氏の忌憚ない話。それぞれが大変興味深く、また勉強になるものでした。やはり劇場で働いている人の話には一観客としては知り得ないエピソードがたくさんあって面白いです。そういう意味では日本のオペラ界を支える一流のオペラ職人の対談、新国立劇場常駐スタッフである指揮者 城谷正博氏と二期会のコレペティトゥア/ピアニストを長年務める大藤玲子氏の話も印象的でした。私たちの目に触れない所で多勢のエキスパートが働いてオペラが出来ている、という事が分かって素晴らしいと思います。

今年後半の注目すべきオペラ公演の一つである東京二期会のリヒャルト・シュトラウス《ダナエの愛》について、指揮者メルクル氏へのインタビューと岸純信氏の解説があるのもありがたいことでした。

↓合わせて読みたい↓
《ダナエの愛》指揮:準・メルクル氏/演出:深作健太氏が参加した記者発表の模様
【速報・東京二期会2015/16 シーズンラインアップ】

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