オペラ・エクスプレス

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【オペラ暦】—7月2日—オペラの改革者グルックの誕生日

【7月2日】オペラの改革者グルックの誕生日

⚫️1714年、オーストリアの作曲家グルック(クリストフ・ヴィリバルト・-1787)が、エラスバッハで生まれています。彼は、従来のアリア中心の歌手本位のオペラから、ドラマ性を重んじた作風を目指し、その後のオペラの発展に大きな影響を与えました。グルックのオペラといえば『オルフェーオとエウリディーチェ』のみが有名ですが、他の作品にももっとスポットが当って欲しいものです。
⚫️1778年、フランスの哲学者で「社会契約論」などを著したルソー(ジャン=ジャック・1712-)が、パリ郊外で亡くなっています。彼は音楽家としても才能を発揮し、彼のオペラ『村の占い師』は、パリ・オペラ座でも上演されています。ディドロ編集の「百科全書」の音楽関連の項目は彼の手によるもの。
⚫️1911年、オーストリアの指揮者モットル(フェリークス・1856-)が、ミュンヘンで亡くなっています。バイロイト祝祭歌劇場のこけら落とし公演に参加し、以後熱烈なワグネリアンになり、コヴェントガーデン、METなど欧米各地でワーグナーの作品を指揮しました。バイエルン国立歌劇場(現)での100回目の『トリスタンとイゾルデ』を指揮中に心臓麻痺をおこし、この日亡くなったのです。彼の編曲と演奏で『トリスタン』のピアノロールによる録音が、YouTubeで聴くことができます。
⚫️2007年、シルズ(ビバリー・1929-)が、ニューヨークで亡くなっています。少女時代から子役や歌手として活躍し、クラシックの歌手としてデビューする際に、本名のシルバーマンとビバリーヒルズを掛け合わせて芸名にしたといいます。世界各地で活躍したのち、晩年はMETも含むリンカーン・センターの会長も務め、METの第1回ライブ・ビューイングでは解説者として出演していました。


新井 巌(あらい・いわお)

1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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