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【オペラ暦】—7月24日—ヴェネツィアを代表する作曲家は、マルチェッロ

【7月24日】ヴェネツィアを代表する作曲家は、マルチェッロ

⚫️1686年、イタリアのバロック期の作曲家マルチェッロ(ベネデット・-1739)が、ヴェネツィアで生まれています。(ただし8月1日生まれという説も)ヴェネツィアの有力貴族として育ち、共和国委員会委員として政治家としても活躍しながら、400曲以上もの作品を残しています。オペラでは『認められた誠実』『アリアンナ』などが残されています。この人のオペラにはなかなか出会えないものの、当時のオペラ事情を活写し、かつライバルでもあったヴェヴァルディ(アントニオ・1678-1741)を散々皮肉っている「当世流行劇場」(未来社刊)という本を出版しています。バロック・オペラに興味のある方にはぜひお勧めします。
⚫️そして1739年の奇しくもこの日、マルチェッロはブレーシャで亡くなっています。(ただし25日という説も)カメルレンゴというローマ法王の秘書役という称号を与えられ、この地に隠棲していたのです。それにしても、これだけ高位で有名だった人物の生没日がまちまちというのも珍しいようです。ちなみに現在のヴェネツィア音楽院の正式名称は、この人の名を取りベネデット・マルチェッロ音楽院と言います。兄のアレッサンドロ(1669-1747)も作曲し、かの有名なオーボエ協奏曲(ベニスの愛)を書いた人でした。
⚫️1803年、フランスの作曲家アダン(アドルフ・-1856)が、パリで生まれています。バレエ曲『ジゼル』の作曲者として有名ですが、オペラにも『我もし王者なりせば』『ロンジュモーの御者』などがあります。(亡くなった日の5月3日の項参照)
⚫️1864年、ドイツの劇作家ヴェーデキント(フランク・-1918)が、ハノーファーで生まれています。日本でも戦前は、『春の目覚め』など多くの読者を持っていました。ベルクの未完のオペラ『ルル』は、彼の2つの作品から生まれています。(亡くなった日の3月9日の項参照)
⚫️1921年、イタリアを代表するテノール歌手ディ・ステーファノ(ジュゼッペ・-2008)が、シチリア島のカターニア近郊で生まれています。1940年だから70年代にかけて、ベルゴンツィ、デル・モナコなどと同時期に活躍し、イタリア・オペラの黄金期を築いた一人です。共演者でもあったカラス(マリア・1923-77)とも愛憎半ばした関係にありましたが、74年、日本での彼女の最後のリサイタルの際には同行しています。(亡くなった日の3月3日の項参照)
⚫️1938年、シュトラウス(リヒャルト・1864-1949)『平和の日』が、ミュンヘン国立歌劇場で初演されています。ツヴァイクの原案に基づく1幕のオペラ。17世紀の30年戦争を材に取ったもの。初演の5年前にはヒトラーが首相となり、この初演の年に、ドイツ帝国がオーストリアを併合したというのも何か象徴的です。
⚫️1945年、イタリアのソプラノ歌手ストルキオ(ロジーナ・1876-)が、ミラノで亡くなっています。『蝶々夫人』を世界初演し、レオンカヴァッロの『ラ・ボエーム』などの初演にも参加しています。(誕生日の5月19日の項参照)


新井 巌(あらい・いわお)

1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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