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オペラで愛まSHOW!■番外編その5■香盛(こうもり)修平のたわけた一日~川西で最高のオペラ「ノルマ」を体感~

サラリーマン、オペラ歌手?小説家?の

香盛(こうもり)修平です。

連載の他に「オペラ観劇して感激した!」といった話を不定期につぶやきます。題して「香盛(こうもり)修平のたわけた一日」

オペラで愛まSHOW!


■番外編その5■~川西で最高のオペラ「ノルマ」を体感~

  2015年9月20日に、みつなかオペラの「ノルマ」(みつなかホール)を観劇して、またまた感激してしまいました。音楽評論家でもなんでもありませんので、無責任なつぶやきとして読み飛ばしてください。  みつなかホールといって、ピンとくる方はどれだけおられるでしょうか?大阪の都心部から三十分ほどの川西市にそのホールはあります。「川西市民オペラ」から「みつなかオペラ」と名前は変わりましたが、二十四回の公演を重ねられてきました。

  「アイーダ」「マリア・ストゥアルダ」「ラ・ファヴォリータ」「ランメルモールのルチア」「カプレーティとモンテッキ」「清教徒」「ノルマ」・・・・・・

  過去の上演記録には、イタリアの有名歌劇場もびっくりの演目が並んでいます。みつなかホールというのはオペラ専門ホールではありません。キャパシティは480席。オケピットを組むと423席しかありません。もちろん大編成のオケが入ることはできない小さなオケピットです。このホールでベルカントオペラの代表作とも言える「ノルマ」をどのように上演するのか?期待と少しの不安を抱きながら客席につきました。しかし不安は杞憂に終わりました。

  音楽監督である牧村邦彦氏のタクトが振り下ろされた瞬間、イタリアの一流歌劇場にいるかのような錯覚をおぼえました。巧みな編曲で編成の小ささを感じさせない重厚なオーケストラの音色に期待が高まります。
  ノルマを歌った尾崎比佐子さんの安定した歌唱に感激。アルダジーザ役の木澤佐江子さんも存在感を示したことで、二人の女性の運命の対比が明確に示されました。
  ポリーオーネ役のテノール藤田卓也さんの評価は耳にしていましたが、私は今回初めてその声を聴きました。日本人離れした輝かしい声です。声ももちろん素晴らしいのですが立ち姿もなかなかのものです。オペラでは珍しい「おっかけ」の女性達がいるのも納得です。
脇を固めるオロヴェーゾ片桐直樹さん、フラーヴィオ小林峻さん、クロディルデ味岡真紀子さんも立派な声と演技で舞台を支えていました。さらに特筆すべきは合唱団です。演出家がかなりの動きを要求する中で、迫力満点の声を響かせていました。合唱も含めて全員が歌役者である。そんな公演でした。

イタリアオペラはやはり声の饗宴だと再認識しました。今でもその音圧が身体に残っています。オペラ最高!

  以前読んだオペラ愛好家の本間さんという方が執筆された「思いっきりオペラ」という本のことを思い出しました。愛好家の立場から、ベルカント歌唱の魅力について熱く語っておられます。一度、声の魅力に憑りつかれた人は、オペラから離れることができないのです。

  非日常の音域、超絶技巧を難なくクリアする鍛え上げられた声楽家の声に、観客は心を揺すぶられます。オペラ・オクスプレスをご覧の皆様!ベルカントオペラを高いレベルで上演するこのプロデュースに注目ください。

  「みつなかオペラ」のチケットは毎回完売となります。元々は市民オペラから発展したプロダクションです。しかし地域の人と共に舞台を作るというベースは残しながらも、ソリスト、合唱、オーケストラ、舞台セットにいたるまで最高の質を求めてきたからこそ、ファンも定着してきているのだと思います。「みつなかオペラ」がここまで質の高いオペラを上演できているポイントは、音楽監督・指揮者である牧村邦彦さん、演出家の井原広樹さん、合唱指揮者の岩城拓也さんの三人の信念と信頼関係にあります。劇場のキャパシティ、予算……。オペラ制作にはいくつもの壁があります。しかし、その条件を楽しみ、挑戦意欲を持って「みつなかオペラ」らしい公演を生み出しています。

  グランドオペラ、ベルカントオペラは大劇場でなければならない。そんなことはありません。小さな劇場でもオペラは成立するのです。川西が日本のブッセート(※)になればと願っています。

  さあ来年からはプッチーニシリーズ。第一弾は「マノン・レスコー」(2016年10月1~2日)です。期待が膨らみます。

みつなかオペラについて
(川西市みつなかホール・川西市文化会館のサイトへ)


  (※)プッセート
  ヴェルディ生誕の地。ゼフィレッリ演出による「アイーダ」などが上演されてきた客席わずか300席の歌劇場がある。

COMMENTS & TRACKBACKS

  • Comments ( 2 )
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  1. 掲載、お待ちしておりました。
    みつなかオペラは全く知らないことは無かったのですが、失礼ながら「川西?オペラ?」で、通り過ぎていました。今回も逸翁美術館でチラシを手にしながらスルーでした。上演後、あちこちから流れてくる「素晴らし」の声に改めて過去の演目を見て !!
    今日のブログを読んで⤵︎
    後悔の嵐です。次回は、必ず行くぞ!と心に誓いました。後は席があるかどうか ^^;

    • By オペラ・エクスプレス

      新居様、いつもコメントを頂き、ありがとうございます。

      毎回完売のオペラ・・・f^_^;
      チケット争奪戦の勝利をお祈り致します♪
      ふぁいとぉ~♪

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