オペラ・エクスプレス

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【オペラ暦】—10月4日—才人ボーイトの努力が稔った日

【10月4日】才人ボーイトの努力が稔った日

⚫️1803年、イタリアの作曲家ケルビーニ(ルイージ・1760-1842)『アナクレオン(または逃げた愛の神)』が、パリのオペラ座で初演。ギリシャの詩人アナクレオンを主人公とした2幕のオペラ。ケルビーニは、同時代のベートーヴェン(ルートヴィヒ・ヴァン・1770-1827)などからも高い評価を得ており、1822年からはパリ音楽院院長として後進の指導にあたっていました。
⚫️1815年、ロッシーニ(ジョアッキーノ・1792-1868)『イギリス女王エリザベッタ』が、ナポリ。サン・カルロ劇場で初演されています。16世紀の英国女王エリザベスを主人公とした2幕のオペラですが、この序曲はのちに『セビリアの理髪師』の序曲に転用されています。
⚫️1875年、ボーイト(アッリゴ・1842-1918)『メフィストフェーレ』改訂版が、ボローニャのテアトロ・コムナーレで初演されました。初演の際には5時間半もかかる長大なオペラで不評でしたが、改訂版にしてからは再評価されて、現在でも欧米ではしばしば上演されています。
⚫️1916年、シュトラウス(リヒャルト・1864-1949)『ナクソス島のアリアドネ』が、ウィーン宮廷歌劇場で、シャルク(フランツ・1863-1931)の指揮で初演されています。もともとはモリエールの『町人貴族』の劇中劇として書かれたものを、のちにプロローグをつけオペラとして独立させたものです。
⚫️1921年、イタリアのテノール歌手ポッジ(ジャンニ・-1989)が、ピアチェンツァで生まれています。61年にNHKイタリア歌劇団の一員として来日し、マントヴァ公爵やカヴァラドッシを歌いました。
⚫️1950年、メキシコ出身のテノール歌手アライサ(フランシスコ・)が、メキシコシティで生まれています。『マノン』のデ・グリューでデビューし、その後ヨーロッパに拠点を移し活躍。当初はテノーレ・リリコとしてロッシーニなどを得意としていましたが、徐々にスピントの役も手がけ、その後ワーグナー作品でも活躍しています。


新井 巌(あらい・いわお)

1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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