オペラ・エクスプレス

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【オペラ暦】—12月5日—今日は天才モーツァルトの早過ぎた死に、哀悼の意を

【12月5日】今日は天才モーツァルトの早過ぎた死に、哀悼の意を

⚫️1751年、オーストリアの大作曲家モーツァルト(ヴォルフガング・アマデウス・1756-)が、この日の午前0時55分にウィーンで昇天しました。『フィガロ』『魔笛』『ドン・ジョヴァンニ』など多くの後世に残るオペラだけでなく、あらゆる分野の音楽作品を残した天才のあまりにも若すぎる死でした。しかも葬儀ではミサひとつあげてもらえず、その遺体は聖マルクスの貧民墓地に投げ込まれたのです。
⚫️1898年、日本オペラの功労者である「我らがテナー」藤原義江(1898-1976)が、下関で生まれています。戸山英二郎の名で浅草オペラにデビューし、その後イタリアへ留学し、欧米各地で演奏活動を行っています。34年には藤原歌劇団を組織し、以来、日本のオペラ運動に尽力した屈指の功労者です。(亡くなった日の3月22日の項参照)
⚫️1916年、ハンガリーの指揮者リヒター(ハンス・1843-)が、バイロイトで亡くなっています。19世紀後半の最大の指揮者として、とくにワーグナー(リヒャルト・1813-83)演奏に尽力。バイロイト音楽祭で『指環』を初演したばかりでなく、その後イギリスでもワーグナー作品を積極的に紹介しました。(誕生日の4月4日の項参照)
⚫️1946年、“3大テノール”の一人スペインの名テノール歌手カレーラス(ホセ・)が、バルセロナで生まれています。71年にヴェルディ声楽コンクールで優勝し注目を集め、同郷のカバリエ(モンセラート・1933-)の紹介により欧米各地で活躍。テノーレ・リリコの役柄で多くのファンを集めています。87年に白血病となりますが、奇跡的にカムバックして今も現役。日本へも度々来日し、先月も東京でリサイタルを行ったばかり。
⚫️2007年、ドイツの前提的な作曲家シュトックハウゼン(カルルハインツ・1928-)が、キュルテンで亡くなっています。77年から7つのオペラから構成される長大な連作オペラ『光(LICHT)』の創作に携わり、最終作である「日曜日」を2003年に完成。2004年以降は、一日の24時間を音楽で表現する24の連作「クラング」を作曲していたが、全曲の完成には至りませんでした。


新井 巌(あらい・いわお)

1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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