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ワーグナーが求め続けた至上の愛を描く《トリスタンとイゾルデ》の二期会初演はすごいらしい—(後編)

ワーグナーが求め続けた至上の愛を描く《トリスタンとイゾルデ》の二期会初演はすごいらしい—(後編)

9月10日(土)に二期会初演を迎える《トリスタンとイゾルデ》がすごいらしいと、オペラファンの間では期待が高まっています。昨日は、10・17日組のゲネプロに行って参りました。

前編を見る→ワーグナーが求め続けた至上の愛を描く《トリスタンとイゾルデ》の二期会初演はすごいらしい—(前編)

舞台に置かれているのは、巨大な2枚の壁と一隻のボート(←公園の池にあるようなやつです)のみ。

triiso
※色彩を想像しながらご覧下さい※

この波模様。ついつい、手ぬぐいの柄を想像してしまうのですが・・・。それはさておき。《トリスタンとイゾルデ》(←以下、《トリイゾ》と書きます)は、ワーグナー初心者でも比較的親しみ易い公演としてお薦めです。こちらでは、お薦めポイントを5つご紹介致します。


その➊上演時間は意外に短い。
ワーグナー=長いというイメージをお持ちの方も多いかと思います。しかし、この《トリイゾ》の上演時間は5時間弱です。「なんだぁやっぱり長いじゃない」と思われるかもしれないのですが、この時間、2回の休憩が含まれています。オペラは14時に開始しますので、19時前には終了の予定です。ただし、オペラは生ものです。生身の人間が歌い演じますので、当日の進行状況によっては、ズレる場合もございますよ。そこがまた、生オペラの一つの醍醐味というか、楽しみでもありますね。

その➋全3幕である。
オペラは「幕」によって、3つの部分に分かれます。
第一幕:約80分
第二幕:約70分
第三幕:約75分
(オペラの散歩道・二期会blog9月公演『トリスタンとイゾルデ』 公演当日のご案内より)
➊にも書きましたが、幕と幕の間には、各30分ずつの休憩がございます。また、一つの幕が70~80分ですので、集中して聴くには丁度良い長さになっています。

その➌登場人物が少ない。
《トリイゾ》のタイトルでもおわかりのように、つきつめれば、究極の二人の世界を描いているオペラです。登場人物が多くて・・・と、混乱してしまう心配は不要なのです。

《トリイゾ》主な登場人物:
トリスタン(コーンウォールの騎士でマルケ王の甥)
イゾルデ(アイルランドの女王)
ブランゲーネ(イゾルデの侍女)
マルケ王
クルヴェナール(トリスタンの従者)
メーロト(マルケ王の家臣)

その➍わかり易いストーリー展開である。
一幕で出会い、二幕は不倫、三幕には別れ。ごく簡単に書くと、こんな流れです。舞台の両脇には字幕が設置されていますので、予習なしでも概ね大丈夫です。ただ、音楽を集中して聴きたいという方は、予めあらすじを読んでおくと良いと思います。
オペラ名曲辞典《トリスタンとイゾルデ》

その➎長澤の感想。
この上演で一番面白い(??)のは、何といっても第3幕です。色々なところで、「2幕の最後にビックリするような仕掛けがある」と聞いていました。なるほど、ビックリしました!そして、そこ自体ももちろんすごいのですが、その後の展開(すなわち3幕)が、私の心には、重く鋭く刺さります。何だか、《トリイゾ》を見たというよりは、別の何か新しいものを見た・今までとは違う感覚を得たという気がしてならないのでした。


東京二期会オペラ劇場
トリスタンとイゾルデ
2016年9月10日(土)/11日(日)/17日(土)/18日(日)14時~
東京文化会館 大ホール

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