オペラ・エクスプレス

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マリインスキー・オペラの来日公演記者会見が行われました

マリインスキー・オペラの来日公演記者会見が行われました

本日(2016年10月11日)東京都内で、マリインスキー・オペラの来日公演記者会見が行われました。

マリインスキー・オペラ記者会見
(左より)大内栄和(ジャパン・アーツ株式会社代表取締役社長)/尾崎哲(野村ホールディングス代表執行役グループCOO)/フェルッチョ・フルラネット/ワレリー・ゲルギエフ(マリインスキー劇場芸術総監督・指揮)/ユリア・マトーチュキナ/アレクセイ・ステパニュク(演出家)/マリア・バヤンキナ/ディミトリー・コルチャック/アレクセイ・マルコフ

今回で8度目、5年ぶりの来日となる「マリインスキー・オペラ」。
10月8日にロームシアター京都で、《エフゲニー・オネーギン》で初日を迎え、昨日(10月10日)は東京文化会館で、東京公演の初日を《ドン・カルロ》で迎えました。


ワレリー・ゲルギエフ
ワレリー・ゲルギエフ(マリインスキー劇場芸術総監督・指揮)

今回は、伝統的なロシアのプログラムと偉大な作曲家ヴェルディとベルリオーズの作品をお見せする予定です。個人的にもとても面白いワクワクするようなプログラムですので、毎晩毎晩楽しみにステージに立っております。

現在、アジアで急速に力を増して来ているのは、「芸術の力」だと思います。様々な音楽祭が、活発に展開されるようになって参りました。
マリインスキー劇場は、これまでにアメリカを始め、ヨーロッパの各国と多様な芸術の提携を結び音楽活動をして来ました。今後は、アジアを中心にした、様々な芸術関係が出来て行くのではないでしょうか。様々な問題も存在している現代ですが、音楽を愛する者同士が力を注げば、何か世界の状況を変えて行けるのではないかと思っています。

私どもが、今力を入れていることの一つに、子供用のプログラムというのがあります。若いアーティストをサポートして行くということは最も大切なことの一つですが、まだアーティストになっていない、これからなろうとしている子供たちを、いかに芸術に引き寄せるか。彼らの人生の中に音楽を取り入れて行くということが、如何に大切かということを私は常々思っております。


フェルッチョ・フルラネット
フェルッチョ・フルラネット(バス)

1981年にスカラ座の引越公演《セヴィリアの理髪師》で初来日してから、35年が経過しました。その後も、ウィーン国立歌劇場やサントリーホールのホールオペラ、新国立劇場などに、来日を重ねています。
日本に来るたび思いますのは日本の方々の非常に厚い、心からのおもてなし。また、芸術に対する愛情、心からの熱意をいつも感じます。


ヨンフン・リー
ヨンフン・リー(テノール)

日本に初めて来たのは、2011年のことです。急遽、メトの引越公演に参加することになったのですが、その時に、本当に日本は素晴らしいと思いました。観客の皆さんが、大変ポジティヴな反応を示して下さって、それが舞台上の自分に反映されているなということを、実感できました。
《ドン・カルロ》のプロダクションは、既にバーデン・バーデンで同じ仲間と歌ったものです。日本での2度目のチャンスが自分に巡って来て、しかも素晴らしいマリインスキーの仲間と一緒にということになれば、これほど嬉しいことは他にないと思っております。このような素晴らしい出会いが、また今後も続けばと期待しております。


マリア・バヤンキナ
マリア・バヤンキナ(ソプラノ)

日本ツアー初参加です。その初めてツアーで、ステパニュックさんの演出で歌えるということは、私にとって特別な出来事です。
仲間から、日本の聴衆の皆さんは、いかに熱く我々を受け入れて下さっているかということをいつも聞いておりました。今回、初めて自分の目で自分の耳で、日本の皆さんの熱い反応に触れる機会があります。驚くべき皆様の我々に対する熱い思いを、本当に嬉しく思います。この日本ツアーは、私にとって、大変思いで深いものとなるでしょう。また是非機会がありましたら帰って来たいと思います。


ユリア・マトーチュキナ
ユリア・マトーチュキナ(メゾソプラノ)

2回目の来日です。前回のマリインスキーのツアーにも参加して、シュトラウスの「影のない女」に出演しました。それが日本の聴衆の皆さんと知り合いになれる最初の機会でしたが、皆さんの本当に熱い思いに、とても感動したのを覚えています。そして今回また、日本に帰って来ることが出来ました。これは私にとって、本当に大きな幸せです。
昨日の、偉大な作曲家ヴェルディの誕生日(10月10日)に、彼の素晴らしい傑作のひとつドンカルロのエボリを歌いました。エボリは比較的新しい役です。心をこめて歌いましたが、どのようなエボリだったか自己判断は難しいので、皆さんのご判断に委ねたいと思います。
そして、10月16日には、《エフゲニー・オネーギン》のオルガを歌います。これは本当に感動的な作品です。私は聴衆の皆さんが羨ましくてなりません。私も聴衆として、客席で見たいと思うような作品です。舞台から、皆さんに感動を届けられるように、精一杯頑張りたいです。


アレクセイ・ステパニュク
アレクセイ・ステパニュク(演出家)

20~30年ほど前マリインスキーは、バレエが素晴らしい劇場ということで知られていました。しかしこの10年~20年、マリインスキー劇場のオペラというのが、もしかするとバレエ以上に有名になりつつあるのかもしれません。それはひとえにマエストロゲルギエフの力だと思います。
日本の皆さんの芸術に対する姿勢には心から強い感銘を受けておりました。子供時代、オペラ演出家になるか映画監督になるか非常に迷っていた時期がありまして、その頃の私のあこがれはヴィスコンティと黒澤明でした。今、私はこのようにオペラ演出家になりましたが、日本とロシアの人々には、とても共通するものがあると思います。


アレクセイ・マルコフ
アレクセイ・マルコフ(バリトン)

また日本に来れたことを嬉しく思います。初めて日本に来たのは、前回のマリインスキーのオペラ公演の間に行われましたコンサート、ベルリオーズの《トロイアの人々》に参加した時でした。それが初来日です。
前回は短期間の滞在だったのですが、今回は2週間近く日本にいることが出来るので、日本の文化、芸術、建築など、様々なものにもう少し触れてみたいと思います。そういったものにとても興味を持っておりますので、できれば地方にも足をのばしてみたいです。
昨日は、《ドン・カルロ》のロドリーゴを歌いました。そして明日も同じロドリーゴ役があります。15日には、《エフゲニー・オネーギン》のオネーギンを歌います。日本の皆さんに心から感動して頂けるようなオネーギンを歌えることを願い、精一杯、歌いつとめたいと思います。


ディミトリー・コルチャック
ディミトリー・コルチャック(テノール)

7回目の来日です。
最近は、今年の4月に新国立劇場でマスネの《ウェルテル》を歌いました。
これまで、モスクワ、ロンドン、ミラノ、ニューヨーク、ウィーン、もちろん東京でも歌って来ましたが、主要劇場の中で唯一歌っていなかったのは、サンクトペテルブルグのマリインスキー劇場ぐらいだったんです。マリインスキー劇場で歌うことが大きな夢の一つだったのですが、3か月前にそれが叶いました。そしてもう一つの夢が、数日後にいよいよ実現しようとしています。ゲルギエフさんの指揮によるオペラを、日本で歌うということです。
日本の皆さんは幸せだと思います。《エフゲニー・オネーギン》のようなロシアオペラの神髄中の神髄といる作品を、ロシアのアーティストによって、ロシア人の演出家で見られるのですから。チャイコフスキーの音楽とプーシキンの世界を、必ず堪能することが出来るのではないでしょうか。


帝王ゲルギエフ&伝説の劇場が威信をかける2演目「ドン・カルロ」「エフゲニー・オネーギン」
マリインスキー・オペラ

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