オペラ・エクスプレス

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メシアンのオペラ《アッシジの聖フランチェスコ》を演奏会形式で全曲上演—読響の2017年度プログラム発表記者会見

9月30日、池袋の東京芸術劇場にて、読響の2017年度(2017年4月~2018年3月)シーズンの日程、プログラム、出演者を発表する記者会見が行われました。

シルヴァン・カンブルラン

シルヴァン・カンブルラン
読売日本交響楽団 2017-18シーズン発表記者会見にて

オペラファンの一番の期待は、あのメシアンの超大作、《アッシジの聖フランチェスコ》の全曲を、演奏会形式で体験できることです。この作品は、東京公演が2回の他、滋賀県のびわ湖ホールでも、1回行われます。打楽器群だけでも40近くを要するという大編成のこの作品。演奏時間のみでも4時間超えといいますから、一生に一度出会えるかどうかの、貴重な体験となるでしょう。他に、同じくカンブルラン指揮の、バルトークのオペラ《青ひげ公の城》の演奏会形式での上演も聴きものです。

全てのプログラムは、下記のリンクより、読売日本交響楽団のWEBサイトでご確認頂けます。

読響 2017/2018シーズンプログラム発表!


メシアン:歌劇「アッシジの聖フランチェスコ」(演奏会形式)*全曲日本初演

2017年11月19日(日)14時/11月26日(日)14時:サントリーホール
2017年11月23日(木・祝)13時:びわ湖ホール


■カンブルラン氏のメッセージ・ハイライト■
音楽の力だけで伝わるものは伝わる

このオペラは、私の心の中に、大変大きな位置を占めるものです。もう24回も指揮をして来ましたが、毎回必ず、魔法が起きると感じています。言葉が心をとらえて来るというのでしょうか・・・。

伝統的なオペラ作品とはかけ離れた作品です。聖フランチェスコの役柄としては、主役がどうドラマがどうという以上に、エコロジックなものを象徴する人という意味合いが強いです。メシアン自身がクリスチャンで、非常に信仰心の篤い人だったということもありますが、自然の表現が実に特徴的です。

まず鳥に語り掛ける。メシアンは鳥類学者と言っていいほど鳥の声に魅せられていて、一生を通じて世界中旅して、様々な鳥の声をコレクションしました。世界の果てまで歩いて収集した鳥の声を、ノートに正確に書き留めていた。それを自分が作曲する際に、忠実にオーケストラに再現させました。このオペラの中には、鳥の鳴き声だけでも60種類以上が登場し、それぞれに大変重要な意味があります。

オペラの最初に登場するセリフは、聖フランチェスコの弟子の一人が言う、「怖い。私は恐れを感じている。」です。このオペラを一つの旅とみなすと、最初に恐怖が登場し、次第に怖さが薄れて行く。そして最後は、全てが喜びに変わるのです。長い作品ですが、曲が進めば進むほど、聴き手の皆さんが曲の中にどんどんと引き込まれて行くのが、手応えとして伝わってきます。

複雑で長いということは確かなので、分析するには難解な曲といわれがちです。しかしながら、聴いて下さる皆さん方にとっては、バリアとなるようなものは全くないと言い切れる!これは、聴き手のための作品です。

読響2017年度プログラム発表記者会見

(左より)飯田政之(読響常任理事・事務局長)/シルヴァン・カンブルラン(読響常任指揮者)/山中隆(びわ湖ホール館長)

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