オペラ・エクスプレス

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東京文化会館の新たなる挑戦!川端康成の異色作のオペラ化《眠れる美女》待望の日本初演

開館から55年。東京文化会館は、日本を代表する音楽の殿堂として、国内のオペラファンはもとより、日本を訪れるアーティストからも特別な存在として絶大な人気を誇る。時には文化の拠点としてその場を提供し、その一方では主催公演においても、常に新しい舞台芸術作品の創造に取り組んでいる。
この度日本初演を迎える、オペラ《眠れる美女》は、川端康成の中編小説に強い衝撃を受けたというギー・カシアスとクリス・デフォートが、台本から作り上げた作品だ。2009年5月のベルギーの王立モネ劇場での初演以降、欧州の各オペラハウスにおいて、高く評価されているという。
物語の舞台は、海辺付近の秘密の館。友人の紹介で館を訪れた老人が、「眠れる美女」と一夜を過ごすというもの。原作の全5章は、オペラ化にあたり、1幕3場(三夜)に再構成されている。上演時間は、休憩なしの約100分。


11月19日に行われた稽古場見学会に訪れてみた。この日はダンサーは加わらず、歌手と俳優とで行われるリハーサルだ。

丁度、4人の女声のハーモニーが響いている時であった。本番の舞台を想定してのことだろうか、稽古場全体の明かりが絞られた薄暗い中に、女性たちの斜め背後から照明が当てられている。置かれているものは、畳と茶の道具と衣類(?)、下駄だけである。
長塚京三演じる老人のパートは日本語だ。カシアスによって、細かく演技がつけられて行く。この主役となる老人役なのだが、俳優の長塚とバリトンのオマール・エイブライムが、2人で1つの役を担うのだという。
場面が変わって、女(カトリン・バルツ)と老人(エイブライム)のシーン。ゆっくりした動きだが、どこか音楽を感じさせる。舞台上でどのように表現されるのかが楽しみだ。


眠れる美女(稽古場より)

取材・写真:長澤直子


東京文化会館開館55周年・日本ベルギー友好150周年記念
オペラ「眠れる美女~House of the Sleeping Beauties~」

2016年12月10日(土)・11日(日)
東京都 東京文化会館 大ホール

原作:川端康成
作曲:クリス・デフォート
台本:ギー・カシアス、クリス・デフォート、マリアンヌ・フォン・ケルホーフェン
ドラマトゥルク:マリアンヌ・フォン・ケルホーフェン
指揮:パトリック・ダヴァン
演出:ギー・カシアス
振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ

<出演>
老人(バリトン):オマール・エイブライム
女(ソプラノ):カトリン・バルツ
老人(俳優):長塚京三
館の女主人(俳優):原田美枝子
眠れる美女(ダンサー):伊藤郁女
眠れる美女たち(コーラス):原千裕、林よう子、吉村恵、塩崎めぐみ
管弦楽:東京藝大シンフォニエッタ

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