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【オペラ暦】—3月9日—ヴェルディ初期オペラの傑作が初演

【3月9日】ヴェルディ初期オペラの傑作が初演

⚫️この日は、ヴェルディ(ジュゼッペ・1813-1901)にとっては記念すべき日といえそうです。前2作が不評で、満を持してのこの第3作『ナブッコ』で、一躍若手オペラ作曲家の寵児にとなった作品が、1842年のこの日、ミラノのスカラ座で初演されたのです。
そして2年後の1844年の同じ日、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場でヴェルディ『エルナーニ』が初演されています。これは、スカラ座以外で初めて委嘱され、ユゴーの問題作でもあったこの作品は、当時のイタリアの人々の愛国心をかきたてました。
⚫️その少し前の1839年、メルカダンテ(サヴェーリオ・1795-1870)の『イル・ブラーヴォ(刺客)』が、ミラノ、スカラ座で初演。
⚫️一方、フランスでは、1868年、トマ(アンプロアス・1811-96)『アムレット(ハムレット)』が、パリ・オペラ座で初演されています。
さらにその前の1849年には、トマとおなじシェイクスピア原作の『ウィンザーの陽気な女房たち』が、ニコライ(オットー・1810-1849)によってベルリン宮廷歌劇場で初演。
⚫️そして時代は、20世紀。1910年、『ヴァネッサ』を書いたバーバー(サミュエル・-1981)が、ペンシルヴェニア州ウエストチェスターで生まれています。
⚫️1930年、『三文オペラ』で大ヒットさせたブレヒトと組んでのヴァイル(クルト・1900-50)『マハゴニー市の興亡』が、ライプチヒのノイエ・テアターで初演されました。
⚫️日本では1965年、清水脩(1911-86)の日本の創作オペラ『俊寛』が東京で、舞台初演。(前年にラジオで放送初演)


新井 巌(あらい・いわお)
iwao
1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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