オペラ・エクスプレス

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9月9日よりスタート!東京文化会館で15時から―ローマ歌劇場 2018年 日本公演《椿姫》最終舞台稽古より

9月9日よりスタート!東京文化会館で15時から―ローマ歌劇場 2018年 日本公演《椿姫》最終舞台稽古より

どこか憂いを帯びたメロディに乗せて静かに緞帳が開くと、暗い空間の中に、巨大な階段が見えます。やがて少し明るさが増し、そこはヴィオレッタのサロンで、天井には巨大なシャンデリアが吊り下げられているのがわかります。ヴィオレッタが階段から徐々にステップを降りて来て、下手側にあるテーブルの上の蝋燭に火を灯す。短く波乱に満ちた彼女の人生を暗示しているかのように、炎がきらめきます。序曲から、ドラマの中に引き込まれました。演出を手掛けたのは、映画監督でもある、ソフィア・コッポラです。


《椿姫》のみどころの一つは、第一幕のヴィオレッタのサロンでのパーティの場面でしょう。ヴァレンティノ・ガラヴァーニによる衣裳の豪華さと美しさが、耳のみならず、目にも幸せを与えてくれます。前述のようなシャンデリア,大階段などと相まって、パリの社交界の雰囲気を、シックにセンス良く表現していました。(美術:ネイサン・クロウリー)

ローマ歌劇場 2018年 日本公演《椿姫》第一幕より

ローマ歌劇場 2018年 日本公演《椿姫》第一幕より


第二幕第一場は、パリ郊外のヴィオレッタの屋敷です。窓の外に広がるのは、のどかな田園風景。物語が進むにつれ、夕暮れの色に染まって行く空は、空気感が感じられて美しかったです。時間の流れをきめ細かく丁寧に描く中で、それぞれの人物像や、ヴィオレッタの心の葛藤を浮き彫りにしていました。

ローマ歌劇場 2018年 日本公演《椿姫》第二幕一第場より

ローマ歌劇場 2018年 日本公演《椿姫》第二幕第一場より


第二幕第二場。舞台は再びパリへ。フローラのサロンで催されている仮面舞踏会の場面です。ジプシーの占いや闘牛士の登場など、悲劇の中に、ちょっとした笑いが挿入されています。こちらも、このオペラの見どころの一つでしょう。この場のある部分では、夜空に花火が咲きます。音楽的にも物語としても、緊張が高まる場面ですが、実に印象的でした。

ローマ歌劇場 2018年 日本公演《椿姫》第二幕第二場より

ローマ歌劇場 2018年 日本公演《椿姫》第二幕第二場より

この《椿姫》は、全体的に、イタリアの伝統を感じるものでした。「オーソドックスできらびやかなオペラを楽しみたい」という方には、特におススメです。

ローマ歌劇場 2018年 日本公演《椿姫》第三幕より

ローマ歌劇場 2018年 日本公演《椿姫》第三幕より

取材・写真:長澤直子

ローマ歌劇場 2018年日本公演
《椿姫》
9月9(日)・12(水)・15(土)・17日(月・祝)東京文化会館
《マノン・レスコー》
9月16(日)神奈川県民ホール
20(木)・22日(土)東京文化会館※上演は全て15時から

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