メトロポリタン歌劇場の豪華な舞台を映画館で堪能できるＭＥＴライブビューイング。２月８日から１４日まで(一部劇場で２１日まで)上映される新演出の「椿姫」の公開を前に、プレイベントとしてニューヨーク・オペラナイト！ブラボー上映会が開催される。

１月３０日に新宿ピカデリーで行われるこの上映会は、登壇者としてコンサートソムリエの朝岡聡氏を迎えて行われる。「ニューヨーク・オペラナイト！ブラボー上映会」と題されている通り、通常のＭＥＴライブビューイング上映とは異なり拍手喝采・「ブラボー！」の掛け声も歓迎されている。さらにドレスアップでの来場も大歓迎ということで、この日の新宿ピカデリーはさながらメトロポリタン歌劇場のような華やかな雰囲気になるだろう。ロビーの券売機横には、この日限りのフォトスポットも用意され、細部に至るまでメトロポリタン気分を味わえるようになっている。

今回上映される「椿姫」は、全世界の歌劇場で主要なレパートリーに取り入れられており、日本でも上演機会の非常に多い人気作品だ。オペラ初心者にも分かりやすく、鑑賞入門にぴったりの作品と言えよう。もちろん中上級者ファンの皆様も楽しめることは言うまでもない。演出は2007年にミュージカルの演出でトニー賞を受賞したメイヤーが務める。普段ブロードウェイを中心に活動する演出家がどのような舞台を作り上げるのか、ぜひご注目いただきたい。

出演するのはまさしく超一流の歌手たちだ。高級娼婦ヴィオレッタはコロラトゥーラの名手・ダムラウが演じる。円熟の域に達しつつあるダムラウの類まれな表現力に注目されたい。ヴィオレッタに恋をする青年アルフレ―ドは、数年前まで「世界最高のロッシーニテノール」の異名を取ったフローレスが歌う。近年、レパートリーを今までよりもやや重めの役どころに変えてきているが、伸びやかな高音は健在だ。ケルシーはヴェルディを中心に歌う本格派バリトン。世界中の歌劇場を飛び回る人気歌手で、今回はアルフレードの父ジェルモン役を演じる。

オペラあり、「ブラボー」あり、ドレスアップあり、写真撮影スポットあり、トークありと、来場者が楽しめる仕掛けがいくつも用意されている「ニューヨーク・オペラナイト！ブラボー上映会」。さらに、来場者プレゼントとして、白銀高輪の「ベラズカップケーキ」というスイーツ専門店によるオリジナルカップケーキが用意されるそうだ。それも、上映作品「椿姫」に合わせ、シュガークラフトで椿の花をかたどっているという特別仕様。至れり尽くせりのこのイベント、チケット価格も3,600円と驚きの低価格設定。１月３０日は平日だが、普段より少しだけお洒落をして、仕事帰り・学校帰りに新宿ピカデリーに足を運んでみてはいかがだろうか。

取材･文：オペラ･エクスプレス編集部