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【記者会見レポート】ウィーン少年合唱団 来日60周年記念特別公演

ウィーン少年合唱団といえば日本でも広く知られる存在ですが、彼らの初来日は今を遡ること60年前の1955年でした。当時はウィーンから南回りで3日間もかけて日本まで来ていたそうです。それ以来、毎年のように日本を訪れてコンサートを行い、今年は60周年の記念の年です。今年も約2ヶ月をかけて日本全国で約27回のコンサートを行う予定です。
公演日程はこちら ジャパン・アーツのサイトへ

会見ではまず、招聘したジャパン・アーツの大内栄和代表取締役社長が挨拶、続いて特別協賛のキャノンマーケティングジャパン株式会社の取締役常務執行役員の松坂喜幸氏が「ウィーン少年合唱団は日本とオーストリアの架け橋としての役割を果たしています。今年も一人でも多くの方に素晴らしい歌声を聞いてほしい」と話しました。同社は10年前からウィーン少年合唱団の来日公演に協賛しています。

記者会見で歌声を披露するウィーン少年合唱団 指揮はマノロ・カニン氏

記者会見で歌声を披露するウィーン少年合唱団 指揮はマノロ・カニン氏

次はウィーン少年合唱団の芸術監督ゲラルト・ヴィルト氏がにこやかにマイクを持ち、「日本に向けて出発する少し前に、60年前の日本公演に参加した元団員達と話をする機会がありました。日本に来るのは当時の方が大変だったが、日本という国の印象は変わっていません。素晴らしいホール、素晴らしい観客の方々、そして日本の皆さんとの交流を団員たちも心待ちにしています」、と述べました。

今回の来日は4つあるグループのうちブルックナー組(他にはシューベルト、ハイドン、モーツァルトという組があるそうです)。前回の来日が2011年に予定されていたので震災で中止になってしまい、多くの子供たちが初来日だそうです。10歳から14歳までの男の子たちがセーラー服を着てお行儀良く座っていました。指揮の先生(カペルマイスター)が大きな身振りで合図をすると、皆そろってお辞儀。

カペルマイスターはマノロ・カニン氏。イタリアのトレヴィーゾ出身だそうです。今回のプログラムにはイタリアを始めとする世界各国の曲が組み込まれており、それに加えて団員の子供達が舞台上で楽器を演奏したり、また今回初めての試みとしてBプログラムでは舞台でダンスも披露する予定だとの事。日本の歌は6曲用意しているそうです。

記者会見 ウィーン少年合唱団 来日60周年記念特別公演

左:ウィーン少年合唱団芸術監督 ゲラルト・ヴィルト氏/右:カペルマイスター マノロ・カニン氏

子供達の何人かも質問に答えました。一人目のフランチェスコ君は「日本はとっても素晴らしい。コンサートを楽しみにしています。それから日本の文化を知る事と、テーマパークにも行きたいです」。ミヒャエル君は「日本に来るのをとても楽しみにしていました。文化に興味があってお寺を見たい。京都に行くのが楽しみです」とのこと。三人目のフィリップ君からは「日本のファンの皆様にコンサートでお目にかかるのを楽しみにしています」というメッセージがありました。

ウィーン少年合唱団 質問に答える子どもたち

ウィーン少年合唱団 質問に答える子どもたち

今回の曲目はプログラムAが「軌跡 〜初来日へのオマージュ」というタイトルで、合唱団の歴史的な曲目を含む内容。プログラムBが「未来へ〜日本への祈り〜」というタイトルで、多国籍な新しい曲目が多く取り上げられています。今回は世界初披露として、ヨーゼフ・シュトラウス作曲の「水兵のポルカ」が合唱曲にアレンジされてAプログラムで歌われる他、カペルマイスターのカニン氏が詩を選び、芸術監督ヴィルト氏が作曲した「マイ・ソング」がBプログラムで世界初演されます。この曲はインドのノーベル賞受賞詩人タゴールの詩に曲をつけたもので、〈歌〉とは人生に寄り添うもの、という内容が合唱団の活動に一致していたので取り上げました、とのことでした。

そして、カニン先生がピアノの前に座り、少年達が歌声を披露します。映画「サウンド・オブ・ミュージック」から〈エーデルワイス〉、アメリカのヒップポップ歌手ウィリアムスの「ハッピー」、そして最後にア・カペラで日本の曲「ふるさと」が歌われました。けっこう一人一人の声量があり、特にソプラノは際立って綺麗な声でした。プログラムによるとメンバーは25名、日本人の男の子も一人います。

ウィーン少年合唱団

ウィーン少年合唱団

ウィーン少年合唱団は今年、ドイツ・グラモフォン・レーベルとの長期契約を結び、今後 芸術性が高く長年聴いてもらえる曲を録音していきたい、とのことです。これからも〈天使の歌声〉はますますその響きを世界に広めていくことになりそうです。

reported by Mika Inouchi / photo: Naoko Nagasawa

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