オペラ・エクスプレス

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演奏中のお食事,おしゃべりもOK!日曜日の昼下がり、ディーヴァの歌声と共に楽しむブランチタイム

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1月15日、日曜日の昼下がり、渋谷の「eplus LIVING ROOM CAFE&DINING」にディーヴァが艶やかなドレスで登場し、まずはアルディーチェの「口づけ(Il Bacio)」を歌いました。彼女の名は安藤赴美子(ソプラノ)、軽やかなワルツの旋律に乗せて乙女の恋心を聴かせました。「歌とお話を一度にお届けする機会はあまりありませんので」と笑いつつも、いま歌ったばかりの作品について語る彼女。

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続いてプッチーニの名作「蝶々夫人」についてのトークに移ります。新国立劇場の公演で(2月2日開幕)主演するこの作品について「国内外でそれぞれ一回ずつ歌っている役だけれど、やるほどに厳しく大変な役だと感じますね」と語ってくれました。作中のプッチーニの美しい音楽には、第一幕で使われる「越後獅子」など八つもの日本の旋律が散りばめられていることを熱心に語る安藤さんでした。”戻らないピンカートンをただ待ち続ける蝶々さんのもとに求婚のため訪れるヤマドリ”のくだりで使われる「宮さん宮さん」を紹介したところでは「私はヤマドリさんの申し出を受け入れてしまうかもしれません(笑)」と自分と蝶々さんを比べて率直な感想を交えたり、幕切れの自決について「歌舞伎の方から演技を教わったこともあるんです」など、次々とエピソードが出てくるのは舞台を前にした彼女がそれだけこの役に真剣に取り組んでいる証なのでしょう。

最後はその「蝶々夫人」の、という以上にオペラすべての中でも最も有名なアリアの一つ「ある晴れた日に」を歌ってくれました。広くない店内だからこそ、歌の中で示されるちょっとした感情表現なども伝わって、魅了された場内から拍手が贈られてイヴェントは終了しました。表現の確実さ、ディーヴァらしい存在感に魅了されたひとときでした。

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そして終演後に安藤さんに少々お時間をいただきまして、ミニインタビューをさせていただきました。

Q.年末年始にかけても第九、ニューイヤーコンサートとご活躍されたところで、こうした小さい会場でのイヴェント出演となりました。まずは今日のご感想を伺えますか?

まずお客様が近いなと感じました(笑)。ふだんは大きい会場で歌っていますので、こうしたリラックスした雰囲気の中でお客様といっしょに音楽を楽しめるのは新鮮ですね。

Q.新国立劇場「蝶々夫人」についてお伺いします。昨年のラインナップ発表の際に、飯守泰次郎オペラ芸術監督が研修所出身者である安藤赴美子さんをタイトルロールに迎えられることをとても喜んでいたのが印象的でした。いよいよ開幕も近づいてきました現在の心づもりをお聞かせいただけますか?

飯守先生のお言葉はありがたいですね(笑)。蝶々さんは歌手にとって難しく特別な役どころですが、自分らしい蝶々さんを作れればいいと思っています。オペラでは音楽的にいいものを作ることが大きい要素を占めますし、そのための準備をしているところです。ですが私は日本人ですから、容姿や振舞いの面でもより自然なものを心がけて、どこから見ても”蝶々さん”であるようにしたいと思います。

Q.その後にはアンドレア・バッティストーニとのヴェルディ「レクイエム」も待っています(2月18日、新宿文化センター)。こちらについても一言お願いします。

この作品は何度も演奏していますが、独唱に重唱にと多くの出番がありますし、なによりソプラノには終曲「リベラ・メ」がありますのでなによりいいコンディションで臨みたいですね。バッティストーニさんとは初共演ですが、いい演奏ができればと思います。



安藤赴美子さんならではの蝶々さんが聴かれ、見られるのだろう新国立劇場「蝶々夫人」は2月2日に開幕します。好演を期待しましょう。

取材・文:千葉さとし reported by Satoshi Chiba / photo: Naoko Nagasawa


「LIVING ROOM CAFE by eplus」“サンデー・ブランチ・クラシック”安藤赴美子
2017/1/15(日)13:00~
eplus LIVING ROOM CAFE&DINING
出演:安藤赴美子(ソプラノ)/木下志津子(ピアノ)

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