オペラ・エクスプレス

The opera of today from Tokyo, the hottest opera city in the world

応募締切:2017年9月30日(土)!2018年1月に島根県益田市の「グラントワ」で開催される、美しい日本の歌を深める合唱の総合イベント《グラントワ・カンタート2018》。 合唱を愛する多くの方々と一緒に、特別な時間を共有しませんか?

2018年1月5日(金)~8日(日)の、三日間にまたがる合唱の総合イベント、《グラントワ・カンタート2018》
1月5日は「まなぶ」レクチャー
1月6日は「あゆむ」合唱コンクールと「つなぐ」交流会
1月7日は三日間の集大成「フレンドシップコーラスコンサート」

が行われます。
コンクール、フレンドシップコーラスコンサートの募集は9月30日まで。
豪華講師の方々が島根に集い、日本語の歌について深める三日間の合唱イベントに参加してみませんか?
【募集要項】

<記者会見より>
2017年9月6日水曜日。東京都千代田区の学び舎 遊人にて《グラントワ・カンタート2018》の記者発表がありました。

《グラントワ・カンタート 》とは、美術館と劇場ホールが一体になった、全国でも珍しい施設「島根県芸術文化センター グラントワ」で行われている、美しい日本の歌を深める合唱の総合イベントです。本年(2017年)1月に、第一回が開催され、大変な好評を得ました。

記者会見では、開催第二回となる、2018年1月の《グラントワ・カンタート2018》に向けて、7名の登壇者が、それぞれの抱負や意気込みなどを語りました。

登壇者左より
寺嶋陸也/信長貴富/藤井宏樹/青山恵子/栗山文昭/勝部俊行/若槻真治

会見では、地元のお茶「まめ茶」と施設概要の冊子が配られ、グラントワいわみ芸術劇場文化事業課の山崎氏によって進行されました。


最初に、いわみ芸術劇場館長の若槻真治氏からのご挨拶です。

フランス語で「大きな屋根」という意味を持つ、グラントワいわみ芸術劇場は、今年開館13年目を迎える、山陰では最大級の文化施設です。特産の石州赤瓦を28万枚も使っている建物と、中庭にある大きな水盤、それに映る青空と瓦の色がとても美しい施設で、建築関係の方からも注目頂いております。
この文化施設にある大ホールで、来年1月に第2回目の《グラントワ・カンタート》を開催することになりました。今年1月の第1回目には、首都圏からもたくさんの参加来場がございました。
環日本海の国際交流イベントにしようということで、海外からもゲストをお呼びしております。合唱を通じた文化交流の、環日本海での一つの拠点になれたらなと思っております。
島根県の一番西にある益田市は、海と山の自然が豊かな地で、合唱を通じて全国の方に益田市に集まっていただき、存分に歌っていただこうと考えています。是非、来年1月の《グラントワ・カンタート》に応募、参加いただきたいと思います。


続いて、今回の企画発案者であり総合プロデューサーである栗山文昭氏が、このプロジェクトの趣旨を説明しました。

グラントワの開館以前から、地元の合唱団と、いわみ合唱塾という形で始まった小さな合唱団から広がって、地元に根付いていき、グラントワ合唱団という組織になりました。それが発展した形で、グラントワ開館10周年目に、合唱を中心とした「ヒト・マル」というオペラを作りました。その10年間の成果の中で、合唱に特化したイベントをこのホールで是非やりたいということで、第1回の《グラントワ・カンタート》を(今年1月に)開催いたしました。
第1回目が、本当に多くの方にご参加いただき各界から注目もいただいたことで勇気を得て、この第2回目を成功に持っていきたい、深めていきたいというのが一番大切なコンセプトであります。主に二つのこと、一つは「日本語で合唱するということはどういうことなのか」を考えていきたいと思います。
最近の日本では、アニメソングや歌謡曲などを合唱曲にアレンジして演奏するという番組が増えてきています。そこからまた合唱団ができて、合唱のイメージが今までとは変わってきて、忘れかけてきた古いアニメソングや歌謡曲、フォークソングなどが、もう一度合唱によって蘇ってきている。今まで合唱に関係のなかった人たち、愛好していなかった人たちも、合唱の中に入ってきてくれる。そういった作品から、合唱の芸術性の高い作品へと広げ、合唱「カンタート」というものを網羅したいと考えています。
いらしたお客様には難しい合唱だけでなく、合唱の面白さ、楽しさというものをアピールできればと思っております。第1回目でもそういったステージがたくさんありまして、大変ご好評をいただきました。今回は第2回目として、そういった特化したものをもっと深めていきたいと考えております。

もう一つは、環日本海の合唱を通じた交流です。私達は戦後、太平洋、アメリカの方を向いて歩んできたと思うんです。なんとなく日本海の向こうとはあまり交流がなく、難しい問題もたくさん抱えていると思います。しかしながら、芸術・合唱においては国家の壁は無いのです。私たちは政治的な問題などはおいておいて、合唱を通じ芸術を通じて、お互いが仲良くしよう、わかり合おう、絆を深めあおうと、そういう主旨を抱いております。今回は、韓国からも一団をお呼びすることができました。とても大切なことなので、是非、皆様方のご協力をお願いしたいなと、この二点をカンタートの中心にしていきたいなと思っております。


前回は、コンクール課題曲の作曲を、今回は、コンサートのクロージング合同曲の作曲担当の、作曲家でピアニストの寺嶋陸也氏が《グラントワ・カンタート》に対する思いを語りました。

日本語をどういう風に歌っていくかということは、今に始まった事ではなく、ずっとやってきた事ではありますが、合唱における日本語の表現をあらためて考えていこうという主旨のコンクールという事でしたので、前回は、新美南吉の貝殻という詩を選んで作曲しました。
今回は、コンサートのクロージングの全員で歌う合唱曲を作るという事で、環(たまき)つやこさんの「私が歌うなら」という詩で曲を作りました。環(たまき)つやこさんは職業として詩を書いているのではなく、合唱団に入って歌を歌ったり、今は主婦なのですが、自分のために書いている詩を見せてもらう機会があって、合唱団員の気持ちや、みんなで歌うという一番の楽しみを表現した詩だと思ったので、カンタートのエンディングにふさわしいのではと思い、作曲をしました。
レクチャーから始まって、最後は全員の合唱で終わるという三日間ですが、日本語の表現、声、ハーモニーということを突き詰めていくという側面と、レクリエーションというか、みんなで楽しむ合唱という、幅の広い両方のあり方が行われるのがカンタートの良いところだと思っております。


前回は、コンサートのクロージング合同曲の作曲を、今回は、コンクール課題曲の作曲担当の作曲家の信長貴富氏が、今回の意気込みを語りました。

前回の合同曲「言葉は魔法」を作曲しました。中国から来てくださった寧波大学芸術学院合唱団の若者たちが、日本語で頑張って歌ってくれました。彼らだけでレクリエーションの場で歌ってくれた場面があって、感動した思い出があるのですが、それ以来「外国人にとって、日本語をどのように楽譜上で表すとわかりやすいのか?」という問題意識が芽生えまして、一年間を過ごしてきました。前回の《グラントワ・カンタート》は、私にとっての学びの場でもありましたし、外国の方と歌を通して心を通わせることができるという貴重な体験は収穫でした。
今年は、コンクールの課題曲の作曲ということですが、今回は、言葉の分量の多い詩を選んで、音を付けながらどう喋れるかということをテーマに作曲をしています。
コンクールではありますが、コンサートのように楽しいイベントになる、出る人も、聴きにきても楽しいよということが広まって、たくさんのお客様に集まっていただけたらと思います。


コンクールの審査、数多くの合唱講習会等の講師、合唱指揮者の藤井宏樹氏が、《グラントワ・カンタート》に対する期待を述べました。

前回の感想として最も印象に残ったことは、日本語に特化したコンクールの審査をするということでした。音楽とカップリングされた日本語に対して、どのように聞いて甘受していくかということは、私自身も試されているようなそういう時間でありました。
日本語ということを真摯に考えて、全面的に捉えて打ち出していくコンクールというのは、ユニークな形では無いかなぁと思っています。
ピレネー山脈をはさみ、スペインとフランスの両側ににまたがるバスク地方には、フランス人でもスペイン人でもない、バスク人だという考えを持っている民族がいるのですが、彼らは、バスク語を非常に大切にしています。
トロサという小さな町でやっている国際的なコンクールがあるのですが、バスク語を課題曲にしています。大事にしている言葉から、自分たちの地域の文化を世界へと発信していくというコンクールです。
広がっていく言葉というものを、狭く考えながらさらに広げていくという考え方を持つ《グラントワ・カンタート》に期待をしています。


開催地島根県の出身、声楽家で、日本歌曲の歌唱研究家でもあられる青山恵子氏が意気込みを語りました。

美しい日本語、母国語を考えるというテーマは、自分のライフワークでもあることなので喜んで参加させていただいております。ソロも合唱も、洋楽発声が入ってきてからの新しいジャンルなので、まず洋楽発声を学ぶということと、外国語から生まれた声を基にしながら、どのように日本語と融合させていくかという課題を、学生時代から問題意識を持って、日本語と洋楽発声の融合を試みてきているのですけれども、少しでもお役に立てることがあればと思って参加させていただいております。
日本語独特の民謡風の合唱曲、邦楽的な歌いまわし、普通の日本語+伝統音楽の民族性などが入ってくると、どうやって洋楽発声と融合していくかという課題が出てくる。マイク無しで歌うので、母音子音の発音を意識して、大ホールでどのように響かせるのかというのも大きな課題と思っています。そのような、何十年も試行錯誤を続けている課題を、多くの皆さんと一緒に考えていかれるこの試みに、期待しております。


続いて、島根県合唱連盟理事長・勝部俊行氏のお話です。

第1回目を終わって、県全体の《グラントワ・カンタート》に対する関心が高まり、「まなぶ」「あゆむ」「つなぐ」というテーマに沿った有意義なものだったと思います。中央から離れた場所でこうした先生方に直接学ぶということができ、日本語による合唱を美しき良き歌のためのヒントをいただいたということが、喜びへと繋がったのではないかと思います。
島根県では、コンクールが中心の活動をしているところが多いのですが、他とは違って、伸びやかな、勝ち負けにこだわらない、過度な緊張のない演奏をする、聴くということがひとつの魅力だったと思います。
日本語に特化したことが、親しみやすくわかりやすいものになったと思います。講評も温かいもので、各団の今後の活動の指針になるものでした。こういったところにも、カンタートの魅力があるのではないでしょうか。
様々な合唱の形態、少年少女、お母さん、男性女性、そういった様々な合唱団が、同じところで同じ課題曲で演奏し合うということろにも、大きな魅力があると思います。
普段は団ごとに活動していて、あまり交流の無い各団体の横の繋がり、個人個人の繋がりなどもあらためて学んだのではないかと思います。今年もまたそういったところを深めるということで、大きな関心を持っているところであります。


地域の取り組みとして今回の企画には、地元の子供達も多く参加するとのことです。

コンサートの幕開けは、グラントワのある益田市内の小学校の合唱部の子供達、いわみ芸術劇場のフランチャイズの少年少女合唱団「グラントワ・ユース・コール」によるウエルカム演奏。

フレンドシップコーラスコンサートには、「いわみネクスト・クワイア」が出演。
「いわみネクスト・クワイア」は、合宿を含めた全6回の活動で、学校や年齢を超えて繋がり、歌を通して新たなコミュニティーを形成する目的で作られた、未来の歌声合唱団です。過疎化などの影響で、合唱部がどんどん減っている島根県西部石見地域の中学生高校生に募集をかけて、公募で結成されます。合唱指揮者の横山琢哉氏を特別講師にお迎えして、合唱に触れる機会の少ない子供たちにも、合唱の楽しさを体感できる場が設けられます。

このように、多くの住民の方々はもちろん、地元自治体、観光協会、旅館組合、ボランティア会などが一丸となって取り組んでいるイベント。それが、《グラントワ・カンタート》なのです。

2018年1月5日(金)~8日(日)の、三日間にまたがる合唱の総合イベント、《グラントワ・カンタート2018》
1月5日は「まなぶ」レクチャー
1月6日は「あゆむ」合唱コンクールと「つなぐ」交流会
1月7日は三日間の集大成「フレンドシップコーラスコンサート」

が行われます。
コンクール、フレンドシップコーラスコンサートの募集は9月30日まで。
豪華講師の方々が島根に集い、日本語の歌について深める三日間の合唱イベントに参加してみませんか?
【募集要項】

取材・写真:Naoko Nagasawa
文・構成:オペラ・エクスプレス編集部

コメントを残す

COMMENT ON FACEBOOK

Return Top