オペラ・エクスプレス

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【公演レポート】サントリーホール オペラ・アカデミー公演《愛の妙薬》

【公演レポート】
サントリーホール オペラ・アカデミー公演
ドニゼッティ《愛の妙薬》

欧米のオペラ・ハウスのような馬蹄形の客席を持つよこすか芸術劇場で《愛の妙薬》を観て来ました!先日、稽古場レポートをお届けしたサントリーホールのオペラ・アカデミー公演です。

客席に着くと、舞台正面に《愛の妙薬》のイラストが大きく映写されています。これがかなり可愛いんです。舞台装置が少ない代わりに物語の舞台となる田園風景や広場の様子などが次々映し出されて楽しい雰囲気を作り出していました。また伝統的な衣裳も大変美しかったです。マエストロ・サッバティーニが登場してオーケストラピットに入ると、舞台上にはナビゲーターの朝岡聡が登場。この上演には字幕が無いので舞台のストーリーを説明してくれるのですが、何も読まないで《愛の妙薬》のストーリーを簡潔に面白おかしく話してくれます。プロとはいえ凄いですね!改めて感心してしまいました。

サントリーホール オペラ・アカデミー公演《愛の妙薬》

サントリーホール オペラ・アカデミー公演 《愛の妙薬》
(C) Naoko Nagasawa

ドニゼッティの音楽が始まると、サッバティーニ指揮のサントリーホール室内オペラ管弦楽団の演奏はテンポが良く活気があります。歌手の演技に合わせてテンポは緩急自在でした。主役は若手で活躍している歌手達で、アディーナの佐藤優子はスラリとした美人で声も美しかったです。ネモリーノの中嶋克彦は素直な美声としっかりした音楽性で有名なアリア「人知れぬ涙」も名唱。ベルコーレの加耒徹は美男で歌も伊達男の演技も良かったです。ドゥルカマーラの増原英也はイタリア語がきれいで声も役柄に合っていました。演技も面白く、第二幕の冒頭にあるアディーナとのデュエット(「ゴンドラ漕ぎのニーナと老議員トレデンティの二重唱」)での動きには笑ってしまいました。ジャンネッタの清水多恵子も良い声でした。

それにしてもこの公演の魅力はやっぱり合唱です。オペラ・アカデミーで学んでいる歌手達ということで16人しかいないのですが、舞台を広く使って寂しく見えないし、何より声が凄いんです。そして音楽性と個性が両立した合唱でした。この辺りがサッバティーニ指導のオペラ・アカデミーの特徴なのだと思います。

田口道子の演出は人物の動かし方がスムーズで物語を過不足なく伝える優れたものでした。

公演終了後は客席からの拍手がなかなか鳴り止みませんでした。まだこれからサントリーホール ブルーローズでの13日(木)公演と愛知県岡崎市シビックセンターでの16日(日)の公演があり、オーケストラではなくピアノ伴奏ですがキャストは同じです。素晴らしいアンサンブルでオペラを楽しみたい方にはお薦めの公演です!

reported by Mika Inouchi

2014年11月9日(日)15:00開演
よこすか芸術劇場

指揮:ジュゼッペ・サッバティーニ
演出:田口道子

出演:
アディーナ 佐藤優子
ネモリーノ 中嶋克彦
ベルコーレ 加耒徹
ドゥルカマーラ 増原英也
ジャンネッタ 清水多恵子

ナビゲーター:朝岡聡

演奏:サントリーホール室内オペラ管弦楽団
合唱:サントリーホール オペラ・アカデミー

主催:公益財団法人横須賀芸術文化財団
制作協力:サントリーホール

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