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「ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN」の記者会見が行われました

「ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN」の記者会見が行われました

本日開催された、「ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN」の記者会見に出席して来ました。登壇者はクリスティアン・ティーレマン(ザルツブルク・イースター音楽祭音楽監督・シュターツカペレ・ドレスデン首席指揮者)、ヤン・ナスト (シュターツカペレ・ドレスデン事務局長)、イザベル・カラヤン (女優)、アンドレアス・ヴィレツォル(シュターツカペレ・ドレスデン団員代表 ソロ・コントラバス奏者)、市本徹雄 (サントリーホール総支配人)の各氏です。

ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN
左より:市本徹雄 (サントリーホール総支配人)/アンドレアス・ヴィレツォル(シュターツカペレ・ドレスデン団員代表 ソロ・コントラバス奏者)/ヤン・ナスト (シュターツカペレ・ドレスデン事務局長)/イザベル・カラヤン (女優)/クリスティアン・ティーレマン(ザルツブルク・イースター音楽祭音楽監督・シュターツカペレ・ドレスデン首席指揮者)

冒頭にサントリーホール総支配人の市本氏から「開館30周年を記念するイヴェントの締めくくりとして、サントリーホールを活かしたオペラ上演「ホールオペラ®」を、カラヤンとの縁も深いザルツブルク・イースター音楽祭との協力でお届けできることを嬉しく思う」というあいさつで会見は始まりました。
とりわけキャストについては、「ティーレマン氏のオーディションによる布陣で、世界でも類を見ない水準。車に例えれば、ロールスロイス級のキャスティング」と言及しました。

クリスティアン・ティーレマンはつい最近まで公演が行われたウィーン国立歌劇場の、そして来年にはザルツブルクで上演する「ワルキューレ」とも絡めて明日から上演する「ラインの黄金」を語る余裕を見せます。「舞台上にオーケストラが乗る形の上演は、私たちにとってもチャレンジです」としながらも、信頼するオーケストラ、そして選りすぐりのキャストとともに行う明日からの公演に自信を感じさせました。
ナスト氏も「本拠地で1シーズンかけてお届けするような、内容の詰まったプログラムをまとめてお届けできるのはザルツブルク(復活祭音楽祭)とサントリーホールだけです」と語り、このイヴェントの特別さを伝えてくれました。また、長年の付き合いとなった日本での公演をオーケストラがどれだけ待ち望んでいたか、とも語ってくれて、シュターツカペレ・ドレスデンと日本、そしてもちろんサントリーホールとの絆を感じさせてくれる一幕となりました。

「ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN」の記者会見より
クリスティアン・ティーレマン(ザルツブルク・イースター音楽祭音楽監督・シュターツカペレ・ドレスデン首席指揮者)

ヘルベルト・フォン・カラヤンの面影を感じさせるイザベル・カラヤンは今回上演する一人芝居「ショスタコーヴィチを見舞う死の乙女」について「日本の耳の肥えたお客様に、音楽と言葉を結び付けるチャレンジをお見せできるのが嬉しい」と語りました。作品では弦楽四重奏曲第八番ほかのショスタコーヴィチ作品などの音楽を用い、テクストには彼の同時代人たちのものを用いるのだそうです。「このホールには、どこかに父がいてくれるような不思議な感じがします」とも話し、今回の舞台への意気込みが感じられました。

「ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN」の記者会見より
イザベル・カラヤン (女優)

ここで、シュターツカペレ・ドレスデンの首席奏者による室内楽が披露され、変わらぬドイツ風の歌にあふれたシューベルトが披露されました。続いて、来シーズンのイースター音楽祭のプロモーション映像が、世界初披露されました。50年目のシーズンに、原点回帰を試みる意味も込めて最初の上演作品「ワルキューレ」を、カラヤンによる演出、ジームセンの美術で上演するほかにも興味深い上演が用意されることが発表されました。(詳しくは後日の記事で紹介します)

お互いについて聞かれた質疑応答でもお互いの敬意が端々に表れて、ティーレマンとシュターツカペレ・ドレスデンの関係のよさは私たちに伝わりました。この日の室内楽でも聴かれた、今なお保たれるドレスデンの伝統、サウンドを活かした「ラインの黄金」、そして二つのコンサートは日本の聴衆を魅了することでしょう。
ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN


取材・文:千葉さとし(ライター) reported by Satoshi Chiba / photo: Naoko Nagasawa


【公演情報】
ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN
2016年11月18日(金)~26日(土)

ホール・オペラ《ラインの黄金》
11月18日(金)18時30分/20日(日)16時
サントリーホール 大ホール

オーケストラ・プログラム
11月22日(火)19時/23日(水・祝)17時
サントリーホール 大ホール

女優、イザベル・カラヤンによる一人芝居
『ショスタコーヴィチを見舞う死の乙女』-不安についてのコラージュ-

11月19日(土)17時
サントリーホール ブルーローズ(小ホール)

シュターツカペレ・ドレスデン
首席奏者による室内楽の夕べ

11月21日(月)19時
サントリーホール ブルーローズ(小ホール)

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