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【オペラ暦】—3月16日—戦後を代表する2人のメッツォ・ソプラノの誕生日

【3月16日】戦後を代表する2人のメッツォ・ソプラノの誕生日

⚫️1833年、ベッリーニ(ヴィチェンツオ・1801-35)『ベアトリーチェ・ディ・テンダ』、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場で初演。
⚫️1851年、若くして宗教曲で有名だったグノー(シャルル・1818-93)の、初めてオペラ作品『サッフォー』が、パリ・オペラ座で初演。古代ギリシャの女流詩人サフォーが主人公。
⚫️1894年、マスネ(ジュール=エミル=フレデリク・1842-1912)『タイース』、パリ・オペラ座で初演。アナトール・フランスの原作で、妖艶な娼婦タイースを取り巻く3幕のオペラは、単独でも演奏される瞑想曲でも有名。
⚫️戦後を代表する二人のメッツォ・ソプラノの誕生日。1928年、ベルリンでルードヴィヒ(クリスタ・)が生まれています。彼女のオクタヴィアン、ケルビーノは絶品でした。御年87歳になるはず。
⚫️7年後の1935年、スペインの名花ベルガンサ(テレサ・)が、マドリードで生まれています。今年79歳。もちろん彼女のカルメンはいうに及ばず、ケルビーノやロジーナも絶品でした。
⚫️1930年、日本の創作オペラに意欲を燃やし続けた三木稔(-2011)が、徳島まで生まれています。『春琴抄』『あだ』『じょうるり』などは海外でも上演され、畢生の大作『愛怨』(作:瀬戸内寂聴)は、新国立劇場の委嘱作品として2006年のこの日、世界初演されました。初演日が、誕生日だったのは偶然だったのでしょうか。
⚫️1938年、チェコのマルティヌー(ボフスラフ・1890-1959)は、ドヴォルジャーク、ヤナーチェクの流れをくむ作曲家。これの代表作『ジュリエッタ』が、プラハ国民劇場で初演。当時は、第二次世界大戦前夜で、ナチス・ドイツによる圧力が増してきた時期での上演でした。


新井 巌(あらい・いわお)
iwao
1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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