オペラ・エクスプレス

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【オペラ暦】—4月8日—歌手たちの生没日が目立ちます

【4月8日】歌手たちの生没日が目立ちます

⚫️ポンキエッリ(アミルカーレ・1834-1906)というと、すぐに「時の踊り」を思い出すでしょう。それがバレエ曲として挿入されているオペラが『ラ・ジョコンダ』。1876年、ミラノのスカラ座で初演されています。ヴェネツィアを舞台にジョコンダという歌姫をめぐる物語。原作は、ユゴー(ヴィクトール・1802-85)の『パドヴァの暴君アンジェロ』で、台本はトビア・ゴーリオという変名でボーイト(アッリゴ・1842-1918)が書いています。
⚫️この日は、生誕日と没日が多い日です。生誕日からご紹介すると、まずオーストリアの指揮者クリップス(ヨーゼフ・-1974)が、1902年ウィーンで生誕。ウィーン国立歌劇場音楽監督などを歴任した名指揮者でした。
⚫️つづいて、1921年、声よし、姿よしの名テノール、コレッリ(フランコ・-2003)が、アンコーナで生まれています。カラフやマンリーコを得意にしていました。彼の歌う「恐ろしい炎」は圧巻でした。
⚫️さらに1929年、日本にも馴染みの深いウィーン宮廷歌手の称号を持つバリトン、ベリー(ヴァルター・-2000)が、ウィーンで生まれています。彼のフィガロ、レポレッロ、パパゲーノなどの名演技が忘れられません。
⚫️亡くなった人では、1848年、ドニゼッティ(ガエターノ・179-)が郷里のベルガモで亡くなっています。ベル・カント・オペラの最盛期に活躍し、生涯で上演されたオペラだけでも67作にのぼるとも言われていますが、晩年は精神を病み、病み衰えた体で故郷のベルガモに帰って亡くなったのです。
⚫️そして1993年、黒人としてはじめてMETの舞台に立ったアルト歌手アンダーソン(マリアン・1902-)が、ポートランドで亡くなっています。


新井 巌(あらい・いわお)
iwao
1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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