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【オペラ暦】—9月1日—日本が誇る世界的名指揮者小澤征爾さん、80歳の誕生日

【オペラ暦】—9月1日—日本が誇る世界的名指揮者小澤征爾さん、80歳の誕生日

【9月1日】日本が誇る世界的名指揮者小澤征爾さん、80歳の誕生日

⚫️1751年、モーツァルト(ウォルフガング・アマデウス・1756-91)『魔笛』の台本作者でもあり、シカネーダー一座の座長だったシカネーダー(エマヌエル・-1812)が、シュトラウビングで生まれています。彼は、俳優、歌手、演出塚としても活躍し、『魔笛』初演ではパパゲーノ役を自ら演じていました。またアン・デア・ウィーン劇場は彼によって設立されたのです。
⚫️1854年、『ヘンゼルとグレーテル』のドイツの作曲家フンパーディンク(エンゲルベルト・-1921)が、ジークブルクで生まれています。昨今のウィキペディアで検索すると、彼の名を芸名としたイギリスのポップス歌手の名前がずらりと表示されるのも困ったものです。
⚫️1919年(大正8)、ヴェルディ(ジュゼッペ・1813-1901)『アイーダ』が、ロシア歌劇団によって帝劇で日本初演されました。
⚫️1935年、日本を代表する世界的指揮者の小澤征爾が、中国の奉天(現・瀋陽市)で誕生しました。斎藤秀雄(1906-1974)から指揮を叩き込まれ、単身スクーターでヨーロッパを駆け巡り、飛び込みで参加したブザンソン指揮者コンクールで優勝。以後、カラヤン(ヘルベルト・フォン・1908-89)、ミュンシュ(シャルル・1891-1968)、バーンスタイン(レナード・1918-90)などの名指揮者の薫陶を受けました。ミュンシュが率いたボストン交響楽団の常任指揮者を29年にわたって務め、さらにアジア人で初めてウィーン国立歌劇場の音楽監督を8年務めるなど、まさに日本音楽界の至宝です。ウィーン・フィルの名誉団員の称号も受けられました。今年から、今までのサイトウ・キネン・フェスティバル松本が、セイジ・オザワ松本フェスティバルとして再出発するのも当然の成り行きといえましょう。(8月に指揮するはずだった『ベアトリスとベネディクト』は、怪我のため無念の降板となりましたが、今日のバースデイ・コンサートには出演の予定とのこと)
⚫️1988年、NHKホールでのスカラ座の来日公演において、ムーティ(リッカルド・1941-)の指揮で、ヴェルディ(ジュゼッペ・1813-1901)『ナブッコ』の本格的日本初演を果たしています。日本初演は意外に遅かったんですね。ただし1971年に、演奏会形式での初演の記録はあります。


新井 巌(あらい・いわお)

1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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