
音楽の都ウィーンより、選りすぐりの3演目を携え、4年ぶり9回目の来日公演を行う、ウィーン国立歌劇場。
本日は、開幕を2日後に控え、《ナクソス島のアリアドネ》の最終舞台稽古が行われました。

(C) Naoko Nagasawa
今年でウィーン初演から100年となる《ナクソス島のアリアドネ》。
(以下、オペラ暦10月4日より)
●1916年、ドイツの作曲家シュトラウス(リヒャルト・1864-1949)『ナクソス島のアリアドネ』が、ウィーン宮廷歌劇場でシャルク(フランツ・1863-1931)の指揮で初演されています。もともとはモリエール(ジャン=バティスト・1622−1673)の『町人貴族』の劇中劇として書かれたものを、のちにプロローグをつけオペラとして独立させたものです。
さて、この作品、どんなところに聴きどころ見どころがあるのでしょうか?
聴きどころ見どころその➊
アンサンブルの面白さ
(C) Naoko Nagasawa
「オペラと喜劇を同時に上演せよ」という、館の主人の命令を告げる執事長。オペラ作曲家、プリマドンナ、踊り子たちの大混乱のドタバタ振りが、ピッタリと息の合った絶妙のアンサンブルで描かれます。
聴きどころ見どころその➋
ツェルビネッタの恋の行方は?
(C) Naoko Nagasawa
作曲家は、自らの作品がいかに崇高であるかを、ツェルビネッタに夢中で語るうち、彼女の魅力にすっかり魅了されてしまいます。しかし、ツェルビネッタの周辺には、少なくとも、4人の男たちが!この恋の行方、いったい最後はどうなるのでしょうか・・・。
聴きどころとしては、「プロローグ」の作曲家とツェルビネッタの甘く陶酔的な二重唱、そして、「オペラ」では、ツェルビネッタの長大なアリア「偉大なる女王様」があります。
聴きどころ見どころその➌
アリアドネの生への希望
(C) Naoko Nagasawa
アリアドネは、かつて恋人だったテセウスに、ナクソス島に置き去りにされて絶望し、死を望んでいます。しかし、バッカスが現れ彼女に接吻すると、アリアドネの死への憧れは、生きる希望に変わって行きます。恋人たちの二重唱は、およそ20分にも及びます。
ウィーン国立歌劇場 日本公演 2016
《ナクソス島のアリアドネ》
演出:スヴェン=エリック・ベヒトルフ
指揮:マレク・ヤノフスキ
2016年10月25日(火)19時/28日(金)15時/30日(日)15時
東京文化会館
《ワルキューレ》
演出:スヴェン=エリック・ベヒトルフ
指揮:アダム・フィッシャー
2016年11月6日(日)15時/9日(水)15時/12日(土)15時
東京文化会館
《フィガロの結婚》
演出:ジャン=ピエール・ポネル
指揮:リッカルド・ムーティ
2016年11月10日(木)17時/13日(日)15時/15日(火)15時
神奈川県民ホール
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