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【オペラ暦】—4月29日—偉大な指揮者3人の誕生日とグルリットの命日

【4月29日】偉大な指揮者3人の誕生日とグルリットの命日

⚫️1842年、オーストリアのオペレッタ作曲家ミレッカー(カルル・-1899)が、ウィーンで生まれています。当時は、ヨハン・シュトラウス、スッペと並ぶ人気作曲家でした。
⚫️1879年、イギリスの指揮者ビーチャム(トーマス・-1961))が、セントヘレンズで生まれています。ビーチャムは、実家が製薬王であったことから、その資金を使って、自ら管弦楽団やオペラ・カンパニー、あるいは音楽祭などを組織し、多くの有望な作曲家を援助し、また紹介しています。
⚫️1895年、ビーチャムと同じくイギリスの指揮者サージェント(マルコム・-1967)が、アシュフォードで生まれています。20世紀最高の合唱指揮者とも言われ、またヴォーン・ウイリアムスやホルストなどのオペラの初演も行っています。
⚫️1936年、インド出身の指揮者メータ(ズービン・)が、ボンベイ(現ムンバイ)で生まれています。もともとオーケストラ指揮者としての評価が高かった人ですが、ミュンヘンとフィレンツェにオペラの拠点をおいてから、数多くのオペラ公演を行っています。2011年3月の東日本大震災の時、フィレンツェ歌劇場の来日公演は、急遽キャンセルとなりましたが、彼は敢然と『運命の力』と『トスカ』を振って感動を呼びました。今日で79歳。
⚫️1972年、日本のオペラ発展しには欠かせないドイツの指揮者グルリット(マンフレート・1890-)が、東京で亡くなっています。1939年近衛秀麿の要請でドイツを脱出し、41年からは藤原歌劇団の指揮者に就任。彼によって日本初演された作品は多数あります。また『ヴォツェック』『兵士たち』など自らオペラも作曲しています。
⚫️1929年、プロコフィエフ(セルゲイ・1891-1953)『賭博者』が、ブリュッセルで初演。ドストエフスキーの同名の小説に基づいています。もともと1917年にペテルブルクでの初演が予定されていましたが、ロシア革命のために延期され、12年後に初演されたのです。


新井 巌(あらい・いわお)
iwao
1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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