オペラ・エクスプレス

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【オペラ暦】—8月3日—オペラの殿堂、ミラノ・スカラ座開場

【8月3日】オペラの殿堂、ミラノ・スカラ座開場

⚫️1777年、ハイドン(フランツ・ヨーゼフ・1732-1809)『月の世界』が、エステルハーザ宮廷劇場で初演されました。これは雇い主であったエステルハージ家の婚礼を祝うために作曲されたもので、ゴルドーニ(カルロ・1707-93)の原作に基づくもの。20世紀後半になるまで、日の目を見ませんでした。
⚫️1778年、ミラノのスカラ座が、サリエーリ(アントーニオ・1750-1825)の『気に入られたエロイーズ』をこけら落とし公演として開場しました。ピエルマリーニの設計により建立され、スカラの名称はサンタ・マリア・アッラ・スカラ教会の跡地に建てられたことに由来するもの。現在では、ヨーロッパの主導的な歌劇場として君臨しています。
⚫️1829年、ロッシーニ(ジョアッキーノ・1792-1868)としては、最後のオペラ作品となる『ウィリアム・テル(ギョーム・テル)』が、パリのオペラ座で初演されました。シラーの原作に基づくグランド・オペラで、とくに序曲は有名で、かつてはテレビ映画「ローン・レンジャー」のテーマ曲として一世を風靡しました。
⚫️1898年、パリ・オペラ座を設計したガルニエ(シャルル・1825-)、が、パリで亡くなっています。1860年、オペラ座の設計コンペに勝ち、現在のオペラ座の壮麗な建築が実現したのです。
⚫️2006年、ドイツの名ソプラノ歌手シュワルツコップ(エリーザベト・1915-)が、オーストリア西部のシェルンスの自宅で亡くなっています。もともとはアルトだったといいますが、ソプラノに転向し20世紀後半のオペラ界に大きな足跡を残しました。とくに伯爵夫人、元帥夫人、アリーチェなどの役柄は、他の追随を許さない品格がありました。


新井 巌(あらい・いわお)

1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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