オペラ・エクスプレス

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集中力のある引き締まった音楽・美しさと正統派の演技—Le voci第15回公演《ラ・トラヴィアータ〜椿姫〜》公演レポート

秋分の日に《ラ・トラヴィアータ〜椿姫〜》公演を観に行ってきました。安藤敬氏の指揮が推進力となり、ヴェルディらしい情熱的な上演でした!

※写真は全て、夜公演のものです※

※写真は全て、夜公演のものです※

上演団体のLe vociは2003年に発足し、2009年からは、かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホールでオーケストラ演奏のオペラ全曲を舞台上演しています。今年は《ラ・トラヴィアータ》を同じ日にキャストを変えて二回上演しました。そのうちの13時開演の公演を観てきました。

客席はほぼ埋まり、マエストロがピットに登場して序曲が始まります。安藤の演奏は昨年の《ルチア・ディ・ランメルモール》でもそうでしたが、テンポが自然で的確、しかも集中力がある引き締まった音楽です。こうあって欲しい、と思う《ラ・トラヴィアータ》を聴く事が出来て嬉しかったです。オーケストラの音色も美しく、ソロの楽器では、第二幕前半のヴィオレッタとジェルモンのやり取りの後で、ヴィオレッタが手紙を書く場面のクラリネットは深い哀しみを表して秀逸でした。ホルン等金管もあたたか味のあるサウンドで良かったです。合唱を含む声とオーケストラのバランスも良く、第二幕最後のコンチェルタートなどは迫力がありました。

演出は馬場紀雄。舞台の美しさと、奇をてらわない正統派の演技が特徴だと思います。第一幕の、シャンデリアと豪華な室内が描かれた背景幕も美しく、主役や合唱団の動きも安心して観ていられます。第二幕のフローラの宴の場面では男性のソロ・バレエ・ダンサーも登場しました。

昼の部のヴィオレッタを歌ったのは泉萌子。美しく素直な声と音楽性を持ったソプラノで、第一幕の最後のアリアでは超高音のミ♭もきれいに決めて、第二幕、第三幕も感情を込めて歌い好感が持てました。舞台姿も美しかったです。アルフレードの塚田裕之は情熱的な声の音色が役柄に良くあっていました。ジェルモンの上田誠司も品格のある歌唱。フローラの梶沼美和子はピンク色の衣裳が似合って華やかでした。ガストン子爵の北野晃司など他の歌手達も良かったです。合唱団も歌に演技に活躍、色とりどりの衣裳も素敵でした。

文・井内美香 reported by Mika Inouchi / photogragh:Naoko Nagasawa

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※写真は全て、夜公演のものです※


Le voci第15回公演
ヴェルディ作曲《ラ・トラヴィアータ〜椿姫〜》 G.Verdi  La Traviata
全3幕 字幕付き原語上演

2015年9月23日(祝・水) ①13:00開演 ②17:00開演 2回公演
かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール

指揮:安藤敬
演出:馬場紀雄

配役 (昼/夜)
ヴィオレッタ:泉萌子/山中沙耶
アルフレード:塚田裕之/松尾順二
ジェルモン:上田誠司/木村聡
フローラ:梶沼美和子/久利生悦子
ガストン子爵:北野晃司/石川雄蔵
ドゥフォール男爵:鈴木敬治/五島伝明
ドビニー侯爵:伊東達也/吉川賢太郎
グランヴィル医師:高橋雄一郎/藤平久志
アンニーナ:田代香澄/長浜奈津子
ジュゼッペ:大内繁/寺島弘城

ダンサー:山下弘樹

テアトロ・フィガロ管弦楽団
テアトロ・フィガロ合唱団

字幕制作:馬場紀雄
音響:たきざわ勝彦
照明:株)ASG
メイク:濱野由美子
衣装制作:森真佐乃

主催:モーツァルトホールでオペラを上演する会(Le voci)

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