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【インタビュー】ジュゼッペ・サッバティーニ

【稽古場レポート】サントリーホール オペラ・アカデミー公演《愛の妙薬》を読む

【インタビュー】
ジュゼッペ・サッバティーニ (サントリーホール オペラ・アカデミー エグゼクティブ・ファカルティ)

ジュゼッペ・サッバティーニ

ジュゼッペ・サッバティーニ  (C)Naoko Nagasawa

「サントリーホールのオペラ・アカデミーは93年の創設時から関わっているので思い入れが強いプロジェクトです。僕が指導するということで、オペラ・アリアなどが中心のマスター・クラスかと思うでしょうが、実際は発声技術とイタリア古典歌曲を中心にした一年目、トスティなどを教材に歌唱の解釈を学ぶ二年目と、基礎が中心の厳しいコースです。コントラバス奏者、そして歌手として自分が勉強をした経験から言えば、様々な指導法を体験する事はとても有意義なのです。プロの歌手として舞台に立つ前に、ベースとなるテクニックが無ければ表現は出来ません。オペラのレパートリーの約50%を占めるイタリア・オペラを歌う事を考えてイタリアの発声法、イタリア語で歌うことに特化した指導をしています。実はプロのオペラ歌手でも楽譜に書いてある事を歌えていない人が多いのですが、それは呼吸法、発声、クレッシェンド、ディミヌエンドなどのテクニックが完成されないままで舞台に立っているからなんです。」
「私は年に3回程来日して指導に当たっています。通年ではコーチング・ファカルティという指導チームがあり、天羽明惠、野田ヒロ子、櫻田亮、今尾滋、そしてピアニストの古藤田みゆきの各氏が教えています。それぞれがドイツ音楽、ロマン派、バロック、ヴェリズモなど違う分野を得意とするオペラ歌手であり、一流大学で教鞭をとっている指導者でもある。若い歌手達はここでの勉強を終えた後、自分がどのように個性を伸ばして行くかの素晴らしいお手本を目の前にしているのです。」

「感情を表現するには、感情に身を任せるのではなく、しっかりしたコントロールが必要です。同じメロディーが二度でてくる時に、一度目が自然を描写し、二度目は自分の感情を語っていたとしたら、それぞれに違う色彩を与えなくてはならないのは当然です。例えば《愛の妙薬》のネモリーノ。有名なアリア「人知れぬ涙」の一節目は『彼女の目にはひそかな涙が浮かんでいた』と始まります。それは愛するアディーナについての描写なんですね。そして同じメロディーを使って第二節では『たとえ一瞬でも、彼女の優しい心臓の鼓動を感じる事が出来たなら!』と、これは自分の願望を歌っています。ですからそのエモーションを表現するためには、一節目とは明らかに違う表現を準備しておかなくてはなりません」。

―あなたのネモリーノ役は世界的に有名でした。このオペラを指導していると、役に戻りたくなりませんか?
「それはどうでしょうか(笑)。確かに教えている時に役柄の説明もしますから、そこは元オペラ歌手としての僕の出番となりますね。でも、優秀な皆の歌を聴いてもらいたい、というのが今の正直な気持ちです」。(ちなみに今回のネモリーノ役、中嶋克彦さんもとても魅力的です!)

ジュゼッペ・サッバティーニ

ジュゼッペ・サッバティーニ 

(C)Naoko Nagasawa 

リハーサルの最後にサッバティーニさんが合唱に参加する彼の生徒たちに言っていた言葉が印象的でした。
「君たちは今回、合唱で舞台に立つ。合唱とは、お互いを聴きあう音楽的なインテリジェンスを持っているソリストの事だ。登場人物一人一人が人格を持っているとお客さんが理解してくれるように演じなさい。それが舞台を本物にする」。

横須賀、東京そして岡崎で若い歌手達の舞台を観る事が楽しみです!

インタビュー/テキスト:井内美香


(以下公演情報)
サントリーホール オペラ・アカデミー公演
ドニゼッティ《愛の妙薬》
全2幕、原語上演(字幕なし)/セミ・ステージ形式

【横須賀公演】
2014年11月9日(日)15:00開演
よこすか芸術劇場

アディーナ:佐藤優子(ソプラノ)
ネモリーノ:中嶋克彦(テノール)
ベルコーレ:加耒徹(バリトン)
ドゥルカマーラ:増原英也(バリトン)
ジャンネッタ:清水多恵子(ソプラノ)

ナビゲーター:朝岡聡

指揮:ジュゼッペ・サッバティーニ
演奏:サントリーホール室内オペラ管弦楽団
合唱:サントリーホールオペラ・アカデミー

演出:田口道子

主催:公益財団法人横須賀芸術文化財団
制作協力:サントリーホール
電話予約センター:046-823-9999

【東京公演】
2014年11月13日(木)18:30開演
サントリーホール ブルーローズ(小ホール)

アディーナ:佐藤優子(ソプラノ)
ネモリーノ:中嶋克彦(テノール)
ベルコーレ:加耒徹(バリトン)
ドゥルカマーラ:増原英也(バリトン)
ジャンネッタ:清水多恵子(ソプラノ)

声楽アンサンブル:サントリーホール オペラ・アカデミー
ピアノ:古藤田みゆき

ナビゲーター:朝岡聡
演出:田口道子

主催:サントリーホール
サントリーホールチケットセンター: 0570-55-0017

【岡崎(愛知)公演】
11月16日(日)15時開演
岡崎市シビックセンターコンサートホール

アディーナ:佐藤優子(ソプラノ)
ネモリーノ:中嶋克彦(テノール)
ベルコーレ:加耒徹(バリトン)
ドゥルカマーラ:増原英也(バリトン)
ジャンネッタ:清水多恵子(ソプラノ)

ナビゲーター:朝岡聡

声楽アンサンブル:サントリーホール オペラ・アカデミー
ピアノ:古藤田みゆき

演出:田口道子

主催:岡崎市シビックセンター指定管理者 SPS・トーエネック・ピーアンドピー共同事業体
制作:サントリーホール
岡崎市シビックセンター:0564-72-5111

COMMENTS & TRACKBACKS

  • Comments ( 4 )
  • Trackbacks ( 1 )
  1. By 佐藤 隆子 

    横須賀芸術劇場の愛の妙薬,期待を超える素晴らしさで楽しく大満足でした!!          本当をいうと、第一の目的はサッバティーニの指揮振りを見たかったのですが、それもこれも、すべてが素敵でした!   チョット変な言い方ですが、4000円のチケットは、お安すぎだと思いました。ありがとうございました!! 

    • By オペラ・エクスプレス

      佐藤隆子様、コメントを頂きまして、誠にありがとうございます♪
      お得に(笑)ご覧頂けて良かったです!この後、東京・岡崎と続きますが、サバ様(笑)が指揮するのは、横須賀横須賀公演だけだそうです~。” ゚☆,。・:*:・゚★o(´▽`*)/♪♪\(*´▽`)o゚★,。・:*:・☆゚”

      • By 佐藤 隆子 

        お礼の、お言葉頂き恐縮です。ホント サバ様に逢えただけで本望なのに、役の皆様とてもよく、また、合唱が素敵で、あの人数だけであの迫力に感心していましたら、その筈、皆様ご立派な歌手の、お集まりだったんですね・・・   ソレカラ、恥ずかしいんですけど、私、暗号のような、符牒の文読めないんで、スミマセン*
        **

  2. By オペラ・エクスプレス

    佐藤隆子様、合唱の皆さんも、サバ様に負けず劣らずの、素晴らしいご活躍ぶりでしたね♪
    暗号記号、お気になさらないで下さいませ♪可愛かったので、装飾のような感じで使用してみました~~~♪

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