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【オペラ暦】—3月8日—ベルリオーズの大作オペラにも、復活の兆しが

【3月8日】ベルリオーズの大作オペラにも、復活の兆しが

⚫️詩人のゴーティエによると、ロマン派芸術家の三象徴は、作家のユゴー、画家のドラクロア、そして作曲家のベルリオーズだそうです。そのベルリオーズ(エクトール・1803-)が、1869年のこの日パリで亡くなっています。『幻想交響曲』のモデルになった女優スミッソンとの恋愛は有名ですが、最近では大作『トロイアの人々』がMETでも上演されるなど、オペラ作曲家としてももっと注目されていい人ですね。
⚫️さらに1857年には、ヴェリズモ・オペラの作曲家レオンカヴァッロ(ルッジェーロ・-1919)が、ナポリで生まれています。とかく『道化師』一曲の作曲家のように思われがちですが、プッチーニと同じ『ラ・ボエーム』も作曲し、また他人のオペラ台本も書くなど、器用な人のようでした。
⚫️そのプッチーニの未完の遺作『トゥーランドット』を完成させたのが、弟子でもあった作曲家のアルファーノ(フランコ・-1954)で、1875年ナポリで生まれています。
⚫️ビーチャム製薬(現:グラクソ・スミスクライン)の御曹司として生まれ、ほとんど独学で音楽を学んだという指揮者のビーチャム(トーマス・1879-)は、無名だったディーリアスやR.シュトラウスをイギリスに紹介したり、莫大な資産を費やしてオペラを上演。ウイットに富んだ人物でもあったといいますが、1961年、惜しまれつつロンドンで亡くなっています。


新井 巌(あらい・いわお)
iwao
1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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