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【オペラ暦】—10月5日—未完の『ホフマン物語』を遺し、オッフェンバック亡くなる

【10月5日】未完の『ホフマン物語』を遺し、オッフェンバック亡くなる

⚫️1743年、イタリアの作曲家ガッザーニカ(ジュゼッペ・-1818)が、ヴェローナで生まれています。ヴェネツィアを中心に多くの作品を書いていますが、現在上演されるのは、モーツァルトがほぼ同時期に同じ題材を用いた『ドン・ジョヴァンニ・テノーリオ(または石の客)』があるのみです。(亡くなった日の2月1日の項参照)
⚫️1762年、グルック(クリストフ・ヴィリバルト・1714-87)『オルフェオとエウリディーチェ』(イタリア語版)が、ウィーンのブルク劇場で初演されています。(なお、フランス語版は、1774年8月2日にパリ・オペラ座で初演)
⚫️1880年、パリのオペレッタ界で一世を風靡した作曲家オッフェンバック(ジャック・1819-)が、同地で亡くなっています。もともとドイツ出身で、劇場のチェロ奏者からオペラ・コミック座の指揮者に転身してから作品を書くようになり、とくにアルヴィ(リュドヴィク・1834-908)やメイヤック(アンリ・1831-97)のような優れた台本作者と組んでから、数多くの人気オペレッタを書くようになったのです。しかし、彼の宿願はオペラを書くことでした。その最初にして最後となった『ホフマン物語』は未完で終わり、ギロー(エルネスト・1837-92)の手によってまとめられ、没後に初演されたのです。(誕生日の6月20日の項参照)
⚫️1979年、日本の作曲家の三木稔(1930-2011)『あだ』が、イングリッシュ・ミュージック・シアターの委嘱によりロンドンで初演。原作は、三上於菟吉(みかみ・おときち・1891-1944)の『雪之丞変化』に基づくもの。


新井 巌(あらい・いわお)

1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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