オペラ・エクスプレス

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【オペラ暦】—12月10日—アメリカで初演された『西部の娘』

【オペラ暦】—12月10日—アメリカで初演された『西部の娘』

【12月10日】アメリカで初演された『西部の娘』

⚫️1822年、ベルギー生まれのフランスの作曲家フランク(セザール・1822-90)が、リエージュで生まれています。オペラ作品としては、『作男』『ストラデッラ』『ユルダ』などがありますが、残念ながら現代ではあまり舞台にかけられることはないようです。(誕生日の11月8日の項参照)
⚫️1825年、フランスの作曲家ボワエルデュー(フランソワ=アドリアン・1775-1834)『白衣の婦人』が、パリのオペラ・コミック座で初演されています。スコット(ウォルター・1771-1832)の2つの小説をスクリーブ(ウジューヌ・1791-1861)が改変した台本で、初演当時は爆発的な人気だったと言います。現在は序曲が演奏されるのみです。
⚫️1910年、イタリアの大作曲家プッチーニ(ジャーコモ・1858-1924)『西部の娘』が、ニューヨークの・メトロポリタン歌劇場で初演されています。『蝶々夫人』と同じベラスコ(デーヴィド・1853-1931)原作による、いわばオペラの西部劇版でゴールドラッシュ時代を舞台にした作品です。
⚫️1919年、イタリアの名バス=バリトン歌手ブルスカンティーニ(セスト・-2003)が、チヴィタノーヴァ・マルケで生まれています。法律を学んだのちに声楽に転向。ロッシーニ(ジョアッキーノ・1792-1868)のオペラ・ブッファなどを得意とし、欧米で活躍。一時期ソプラノのユリナッチ(セーナ・1921-2011)と結婚していました。
⚫️1948年、モーツァルト(ヴォルフガング・アマデウス・1756-91)『ドン・ジョヴァンニ』(上演当時は『ドン・ファン』と表記)が、藤原歌劇団15周年として帝劇で日本初演されています。
⚫️2012年、スイスのソプラノ歌手デラ=カーザ(リーザ・1918-2012)が、ミュンスターリンゲンで亡くなっています。93歳でした。彼女は、『ばらの騎士』のオクタヴィアン、ゾフィー、そして元帥夫人とすべての役を演じたほか、『アラベッラ』でも題名役とズデンカを共に演じるなど多彩な歌役者でした。しかも女優としても通用するほどの美貌を持って、「ウィーンの名花」の名をほしいままにしていました。(誕生日の2月2日の項参照)


新井 巌(あらい・いわお)

1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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