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ベルカントオペラフェスティバル イン ジャパン 2019「貞節の勝利」

ベルカントオペラフェスティバル イン ジャパン 2019「貞節の勝利」

藤原歌劇団とヴァッレ・ディトリア(マルティーナ・フランカ)音楽祭の提携で開催される「ベルカントオペラフェスティバル イン ジャパン2019」が、11月11日(月)に開幕。11月15,17日には、シチリア出身の作曲家アレッサンドロ・スカルラッティによる喜劇「貞節の勝利」の上演が、テアトロ・ジーリオ・ショウワで行われました。

何とも堅苦しい感じのタイトルですが、内容としては喜劇の範疇に入り、その音楽は大変耳なじみが良いです。

ストーリーをごく簡単に書くと、4組の男女が織りなす恋愛模様。最後にはそれぞれの思いが叶い、めでたく4組のカップルが誕生し、大団円を迎えます。

声の配分が非常に興味深いです。まず、青年のリッカルドはソプラノです。そして、彼と結ばれるレオノーラはメゾソプラノ、その兄エルミーニオはカウンターテナーです。一方、リッカルドの叔父のフラミーニオはテノールで、その婚約者コルネーリアもテノールが歌います。
主要登場人物は8人ですが、それぞれに聴かせどころが用意されており、個々の持ち味を存分に発揮してくれました。更に、フィナーレには重唱も聴けて、文字通りの「美しい歌唱」を、たっぷりと堪能することが出来ました。

なお次回作には、ヴァッカイ作曲の『ジュリエッタとロメオ』が予定されているということで、そちらも楽しみです。


ベルカントオペラフェスティバル イン ジャパン 2019
アレッサンドロ・スカルラッティ:オペラ《貞節の勝利》

2019年11月15日(金),17日(日) 14時
テアトロ・ジーリオ・ショウワ

指揮:アントニオ・グレーコ
演出:ジャコモ・フェッラウ、リーベロ・ステッルーティ
美術:ステファノ・ズッロ
衣裳:サーラ・マルクッチ
照明:ジュリアーノ・アルメリーギ
振付:リッカルド・オリヴィエール
舞台監督:八木清市
副指揮:安部克彦

リッカルド・アルベノーリ:迫田美帆
レオノーラ・ドリーニ:米谷朋子
エルミーニオ:ラッファエーレ・ペー
ドラリーチェ・ロッセッティ:伊藤 晴
フラミーニオ・カストラヴァッカ:小堀勇介
コルネーリア・ブッファッチ:山内政幸
ロジーナ・カルッチャ:但馬由香
ロディマルテ・ボンバルダ隊長:パトリーツィオ・ラ・プラーカ

管弦楽:ベルカントオペラフェスティバル管弦楽団

芸術監督:カルメン・サントーロ
公演監督:折江忠道

協力:イタリア、ヴァッレ・ディトリア(マルティーナ・フランカ)音楽祭


取材・文:オペラ・エクスプレス編集部
写真:長澤 直子(ゲネプロにて撮影)

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