オペラ・エクスプレス

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【オペラ暦】—9月6日—3大テノール、パヴァロッティ様のご命日

【9月6日】3大テノール、パヴァロッティ様のご命日

⚫️1791年、モーツァルト(ウォルフガング・アマデウス・1756-91)が亡くなった年に作曲された最後のオペラ『皇帝ティートの慈悲』が、プラハ国民劇場で初演されています。いわゆるダ・ポンテ3部作や『魔笛』の後は、メタスタジオ(ピエトロ・1698-1782)の作を改作した台本による2幕のオペラ・セリアでした。このオペラが完成されたのは、初演の前日だったと言います。レオポルド2世の戴冠式が行われたこの日、それに合わせて上演されたのですが、皇后がつまらないドイツ物と言ったとかで、初演当初はあまり評判がよくなかったようです。
⚫️1890年、日本での西洋音楽の礎を築いた指揮者・作曲家のグルリット(マンフレート・-1972)が、ベルリンで生まれています。1933年にナチスに追われるまでは、バイロイト、ブレーメン、そしてベルリン国立歌劇場の音楽監督を歴任した彼は、39年に初来日し、以後、藤原歌劇団やグルリット・オペラ協会などを設立して、オペラのみならず日本の音楽界全般に大きな足跡を残したのです。
⚫️1928年、ソビエトの指揮者スヴェトラノフ(エヴゲニー・-2002)が、モスクワで生まれています。ボリショイ劇場の首席指揮者や、ソビエト国立交響楽団の首席指揮者を務めるなど、欧米各地でも活躍しました。
⚫️2007年、3大テノールの一人パヴァロッティ(ルチアーノ・1935-)が、生まれ故郷のモデナで亡くなっています。1965年にスカラ座でデビューし、その美声とキャラクターによって、欧米各地で活躍。キング・オブ・ハイ・Cと呼ばれる輝かしい声は他の追随を許さない魅力を持った、戦後最高のテノールの一人でした。69歳にしてMETでカヴァラドッシを歌い、これが彼の最後の舞台となりました。享年71歳。


新井 巌(あらい・いわお)

1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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