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【オペラ暦】—9月28日—『カルメン』の原作者は、歴史学者

【9月28日】『カルメン』の原作者は、歴史学者

⚫️1803年、フランスの作家・歴史学者でもあったメリメ(プロスペル・-1870)が、パリで生まれています。若くして数カ国後をマスターし、とくにフランスでのロシア文学の紹介者としても著名。『カルメン』以外にも『コロンバ』などの作品を残しています。第2帝政時代にはとくに厚遇され元老院議員となり、勲章も授与されています。(亡くなった日の9月23日の項参照)
⚫️1865年、ポーランドの作曲家モニュシュコ(1819-72)『幽霊屋敷』が、ワルシャワで初演しています。彼の代表作『ハルカ』などのセリア風とは違い、ブッファ風の仕上げになっています。こうした笑いによって当時のポーランドの人々の民族的な意識が高まったと言われています。
⚫️1961年、第3次イタリア歌劇団によってジョルダーノ(ウンベルト・1867-1948)『アンドレア・シェニエ』が、日本初演を果たしています。この第3次から開場したがばかりの東京文化会館で行われ、デル・モナコ(マリオ・1915-82)の題名役と、当時カラス(マリア・1923-77)と人気を2分した初来日のテバルディ(レナータ・1922-2004)との共演が話題に。私ごとながら、筆者もこの日に観劇しています。
⚫️1963年、ポーランド出身のアメリカのソプラノ歌手ライザ(ローザ・1893-)が、ロサンゼルスで亡くなっています。スカラ座で、ボーイト(アッリゴ・1842-1918)『ネローネ』やプッチーニ(ジャーコモ・1858-1924)『トゥーランドット』のそれぞれの初演の主役を歌った歌手。ドラマティコという声質からアイーダも適役でした。


新井 巌(あらい・いわお)

1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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