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【オペラ暦】—10月16日—“黄金のトランペット”デル・モナコ亡くなる

【10月16日】“黄金のトランペット”デル・モナコ亡くなる

⚫️1926年、ハンガリーの作曲家コダーイ(ゾルターン・1882-1967)『ハーリ・ヤーノシュ』が、ブラペスト国立歌劇場で初演されています。日本では、これから6曲を選んだ管弦楽版の方が有名です。豪傑ハーリ・ヤーノシュが、ナポレオン時代のウィーンやミラノで起こったホラ話を語るというもの。
⚫️1944年、ロシア(当時はソ連)の作曲家プロコフィエフ(セルゲイ・1891-1953)の大作オペラ『戦争と平和』が、モスクワにおいて演奏会形式で初演。いうまでもなくトルストイ(レフ・1828-1910)の小説のオペラ化で、幾度も改訂が加えられ、最終版は作曲家の没後の1959年にボリショイ劇場で初演されています。
⚫️1982年、イタリアのテノーレ・スピントの代表的な歌手であったデル・モナコ(マリオ・1915-)が、ヴェネツィア近郊メストレで亡くなっています。当時の3大テノールといえば、このデル・モナコ(マリオ・1915-82)、ディ・ステーファノ(ジュゼッペ・1921-2008、ベルゴンツィ(カルロ・1924-2014)といったところでしょうか、それにコレッリ(フランコ・1921-2003)、タリアヴィーニ(フェリッチョ・1913-95)が加われば5大テノールということになりますね。1959年に初来日、オテロやラダメスで、まさに黄金のトランペットと称された輝かしい声に圧倒されたものです。(誕生日の7月27日項参照)


新井 巌(あらい・いわお)

1943年、東京に生まれる。レコード会社を経て広告界に転じ、コピーライターとして活躍。東京コピーライターズクラブ会員。中学生の頃からクラシック音楽にひたり、NHKイタリア歌劇団の『アンドレア・シェニエ』日本初演を観劇したことが自慢の種。フェニーチェ劇場焼失の際には、再建募金友の会を主宰し、現在は「フェニーチェ劇場友の会」代表。日比谷図書文化館で「オペラ塾」を定期的に開催している。オペラ公演プログラムの編集にも携わっている。

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