
《写真を聴く》担当、オペラ写真家の長澤直子です。今回は、いきなり嘆き(?)で始まってしまいましたが、連載第2回目、宜しくお願い致します。
皆さまはオペラをご覧になる前に、「予習」はなさいますか?ほとんどの方が、「する」と仰るような気がしています。中には、「予習が楽しい」という方もおられるのではないでしょうか。何しろ、旅行は計画の段階が一番楽しいと申します!(←違)それでなくても、新規に何かを習得するということは、ワクワクして心が弾みます。ところが私は、この「予習」というものが全く得意ではないのです。元々、読み書きが苦手な性質なので、私の「予習」の方法としては、とにかく音源を聴きまくる。これに尽きます。公演前一週間ともなれば、メロディを鼻歌できるくらいに(笑)私はスコアも読めないので、耳から入って来る情報だけが頼りということになります。
さて、仕事としてオペラの写真に関わるようになってからも、騙し騙し、その方法が続いていました。比較的よくかかるオペラなら、何回か現場を重ねて行くうちに、撮りどころも自然と身について来ます。私は、ただのオペラファンの時代も長かったものですから、それまでに通った様々なオペラの記憶の蓄積もありました。そしてある日のこと、困った問題にぶつかってしまいました。「ワーグナー」でした。だって、ただ音源を聴きとおすだけでも4時間とかかかります。これはもう、聴きまくるのにも限界があり、CDを要所要所だけ「チェック」したところで、無情にも本番がやって来てしまいました。開き直って「数撃ちゃ当たる」の要領で、必死に押しまくりましたよ・・・。あの時は、自分がまるで機関銃にでもなったような気持ちでした。

ブリュンヒルデ:蔵野蘭子/ヴォータン:田辺とおる (C) Naoko Nagasawa
「写真を聴く」から入った。実際の舞台でなぜか不満。
分からないから。「オペラ対訳」サイトで勉強。いつの間にか、オペラのストリーを織り込んだ小説『聖女の罪と罰』を書いていた。
『ワルキューレ』は長い。書くのに3年かかった。途中で放り出したくなるのを我慢できたのは、『告別と魔の炎』と『死の都』のピエロの歌のバリトンを身近で聞きたかったから。
出版記念といってもごく内輪だが、歌ってくれる方、日時、など希望に応じます。薄謝、学生、アマ歓迎。url 27chizuko.aoi
出版おめでとうございます♪
記念の演奏会を開催されるのでしょうか。良い方が見つかりますよう、祈っております。
オペラ・.エクスプレス様
[聖女の罪と罰]の出版記念コンサートはソプラノ歌手を迎えて無事終了いたしました。ずいぶん遅くなりましたがコメントありがとうございました。
明日は映画監督の深作健太様が演出をなさるオペラ「ダナエへの愛」を見に参ります。だんだん深みに入るのが怖いです。碧千塚子
碧千塚子様、出版記念コンサートの終了、おめでとうございます。
益々のご発展を!
そして、今後もより一層オペラを楽しまれますよう、心よりお祈り申し上げます。